今夜の、らららクラシックはサン＝サーンス。私にとってフランスものを敬遠していた
時からサン＝サーンスは特別な存在の作曲家でした。そう思えたのは今回取り上げ
られた代表作、交響曲第３番の存在が大きいです。しかも生演奏を聴いた事があります。
本曲、ハ短調で書かれています。これは番組で言われたようにベートーヴェンを意識
したもの、と私も考えます。番組では出て来ませんでしたがディエスイレが動機として
何度も登場します。本曲、パイプオルガンが必須なのですが、オルガンが場面転換で
効果的に使われハ長調に転調、大団円を迎えます。高橋克典さんが真っ直ぐだ、と
仰ったのは、この調が関係していると思います。
動物の謝肉祭はシニカルなサン＝サーンスが見えて面白いです。私も一言多くて物議を
醸すので自己投影してしまいました。「ピアニスト」はサン＝サーンス自身が
名ピアニストだけに皮肉を自らに向けたのではないか、と思いました。その証拠に次の
「化石」に自らの交響詩が引用されパロディになっています。「化石」は生演奏を
聴いた事があるのですが、きらきら星変奏曲が引かれている事が指摘されていました。
元々はフランス歌曲なのです。「白鳥」は演奏機会も多く私も複数回生演奏を聴いて
いますが、本曲と交響曲第３番に共通してピアノのアルペジオが出て来る事に今回
気付きました。しかも両曲とも1886年の作品なのです。尤も動物の謝肉祭は、
ほとんどの曲が生前、演奏を許可せず、眠っていたのですが。
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