2020年02月06日18:45開演
会場：ヤマハ大阪ビル３Ｆアルモニーホール
出演者(敬称略)
ベルリントリオ
Ｐｆ：宮本 聖子
Ｖｎ：宮田 英恵
Ｖｃ：石田 聖子
ゲスト
Ｖａ：後藤 龍伸
昨夜、帰宅後に当公演の概要を記した所、こちらの想定以上の好反応で
ヨハネス・ブラームス(1833〜1897)作曲
ピアノ四重奏曲第３番ハ短調Ｏｐ．60
本曲は１回だけ生演奏を聴く機会があった。神戸国際芸術祭2017での事で、もう２年３ヶ月前。
ピアノ四重奏曲は１番Ｏｐ．25、２番Ｏｐ．26と、この３番で本曲は15年離れて発表されたので
Ｏｐ．60なのですが、ほぼ同時期に作曲されていました。当初は嬰ハ短調３楽章構成を構想
していました。
興味深い宮本さんのお話し。ブラームスは交響曲第１番を作曲するのに20年かかったが、
同曲と同じハ短調で本曲は書かれている。この20年とピアノ四重奏曲３曲を世に出した
期間は丸々重なっている。ゆえにヘーデンボルク直樹さんは「本曲は交響曲第１番の試作
ではないか。第３楽章も同じ調が使われている。」 という自説を述べられていた。
但し、こちらは第２楽章がスケルツォ、第３楽章が緩徐楽章の順である。
第３楽章については宮本さんからも言及があり、
まずチェロが旋律を奏で、寄り添うようにヴァイオリンが入ってきます。そこにヴィオラも
入ってきて、私は幸せを感じます。第３楽章だけ長調で書かれています。
いきなり主音のドのピアノの強奏から始まる。これを弦楽トリオが受ける。
第２楽章はベートーヴェンの「運命」を思わせるような。しかしリズミカル。
第３楽章は♭が１つ増えて変イ長調。石田さんから宮田さんへ最後は後藤さんへ。
終楽章はハ短調に戻ってタタタと「運命」。これがコーダでハ長調へ。おっと思うが、
ハ短調へ戻って最後の最後ハ長調の主和音が強奏される。
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