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2020年01月14日23:45

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シューベルトの宴②

弦楽三重奏曲第１番変ロ長調Ｄ471

前半最後は弦楽トリオ。抑々弦楽トリオは、あまり作曲されていない。何故なら和声のバランス
が悪いから。にもかかわらず今回が初めての生演奏ではなくて、本曲は兵庫県立美術館で聴く
機会があった。今回のようなシューベルトをテーマとした気軽さを売りにしたコンサートに向いて
いる。第１楽章Allegroしか完成させておらず第２楽章Andante sosutenuteの39小節で止まって
いる。言うなれば未完成弦楽トリオ。しかし1816年シューベルト19歳の作品とは思えぬ。
本曲は立派なソナタ形式。第一主題の提示後、第二主題で属調のヘ長調へ転調する。
私は、この珍しい編成にベートーヴェンの影響を感じる。ベートーヴェンは５曲、この楽器編成の
曲を作曲している。そしてシューベルトはベートーヴェンの葬儀で棺を担いだ。そして翌年
シューベルトも31歳で夭折する。
そんな暗い話とは裏腹な弦楽器が各々歌う明るく楽しい演奏。(つづく)

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