日本の無期懲役＝終身刑？

ここ1〜2週間で重大事件の求刑＆判決が出ていますが、被害者家族はもちろん傍観者でさえ納得行かないものがあまりにも多過ぎと感じます。

それらの個別に付いてはここでは触れませんが無期懲役についてテレビで弁護士が説明したりしてかなり勉強になりました。

多くの人は日本の無期懲役は「10年で釈放されるので意味がなく、その後は自由な生活が待っている。」と思っている人が多いようです。

だから死刑を廃止して終身刑を導入すべきと死刑反対派の方は言うのです。
（この日記では死刑の良し悪し等にも触れません。）

私が以前より知っていた日本の無期懲役は、

「近年重大事件に対する被害者及び国民の関心の高まりなどで、10年で仮釈放は法的には記されていても実際の運用は全く異なり、30年服役後に初めて仮釈放出来るか審査がある。

この審査に通る人は今は殆どいなくて、審査に落ちると次の審査は10年後となり、その審査も殆どが落ちる。その後も審査は10年づつのスパンとなるので実質的に終身刑と同じである。」

ということでした。
でもテレビでの解説を見たら昨年一年間で無期懲役で仮釈放された人が7人いたそうです。

（無期懲役は仮釈放があっても刑期満了での釈放はありません。また無期とは期限を決めない、という意味で一生という意味ではありません。）


これほど厳しい運用がされているのに7人も仮釈放がいたとは驚きですが、実は仮釈放の審査には刑務所や法務省の人が行う審査の他に、被害者家族の同意が必要だそうです。

ごくまれに死刑判決が出るような加害者に対して被害者家族が「死刑を避けて一生反省して」と言う事がありますが、これと同じように「もういいです」と被害者家族が言った可能性もあると思われます。

色々と難しい問題を含んでいますが、今の日本の無期懲役刑は終身刑とほぼ同じであるともっと国やマスコミは世間に広めた方がよいかと思います。

終身刑導入と死刑廃止の話しはその後でよいかと？
（因みに私は死刑反対派ではありません。）