mixiユーザー(id:63785008)

2019年11月24日06:39

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全体主義はなぜ悪なのか。

誰も支配者がいないということは,すべての人が無意識的に悪に加担していることを意味しています。
それは,“自分の私的な生存のみに関心を持ち,公的な事柄に責任も関心も持っていない”ということです。
これはヒトラーと彼に従った大衆の大きな共通点でもありました。
彼らの一番の関心事は,ただ与えられた職務を果たして私生活の安全を確保することでした。
アーレントは,このような悪のことを,凡庸ぼんような悪と呼びました(「エルサレムのアイヒマン」)。
全体主義の原因,根源的な悪とは,このような凡庸な悪にあったのです。
アーレントは言います,人間はまず思考しなければならない,思考は差異を現実化する働きである。これは知識と違って万人に開かれている、思考は,悪を防止する最上の手段なのです。
思考の次に大事なものは,意志です。たとえ困難な状況や圧倒的な悪に直面しても,自分の意志を起動力として,状況を打破しなければなりません。




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