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2019年11月09日14:50

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ウィーンから日本へ〜開花する日本の西洋音楽

銀座の王子ホールで行われた“ウィーンから日本へ〜開花する日本の西洋音楽”を観ました。
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今年が日墺修好150周年というコトで、それを記念して行われたコンサート。
プログラムも、日墺に縁のある人物から…というコトで、日本人で1番初めにウィーンに留学した幸田延さんを中心に彼女に所縁のある人達の音楽で組んでいる。これが結構面白かった。関係性も「あ、こことここ、繋がるのか!」って思ったり。

因みに。幸田延さんは、幸田露伴の妹です。その幸田さんが東京で師事したのがルドルフ・ディットリッヒ。そして、幸田さんに師事した人に山田耕筰と瀧廉太郎がいる。ラスカもやったのだけど、ラスカとの関係性はイマイチ薄かったような気もするが(^_^;)。ブルックナー繋がりみたいだけど。

ヴァイオリン、メゾソプラノ、ピアノからなる演奏で、シンプルながら奥行もある演奏&歌で良かったです。

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ピアノがね、オーストリアの至宝ベーゼンドルファーでした。わぁ!私、ベーゼンドルファーのピアノ好きなんだ。姿も美しいピアノだと思うの。因みに、今は権利(っていうの?経営権?)はヤマハが持ってるらしいのですが、今でもオーストリアの至宝であるコトに変わりはない。そして、お客さん皆ピアノを写真に撮るって言う(笑)。良いピアノだと何かテンション上がるよね。
高級ピアノだから、箱ピアノすら350万円くらいして、庶民にゃとても手が出ませんが…。

ピアニストのヨハネスさんの奏でる演奏は優しい感じのする演奏でした。そして、イケメンだからか、帰りにロビーで写真をやたら撮られていたような…(笑)。

物販はCD等を売っていた。あと、売店があって、ベートーヴェングッズ等、音楽家グッズも売ってた。

※以下、もう少し詳しい感想を書きます。プログラム等のネタバレがあるので、ネタバレNGの方は、ここから先は読まない方が良いかも知れません。

では、ネタバレOKの方のみいらっしゃいまし〜。

ウィーンから日本へ〜開花する日本の西洋音楽
会場:銀座 王子ホール
出演:日野妙果(メゾ・ソプラノ) 前田朋子(ヴァイオリン) ヨハネス・ヴィルヘルム(ピアノ)

るんるんプログラム
☆ロベルト・フックス
ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調作品33
1、Allegro
2、Andante
3、Allegro giocoso

☆ルドルフ・ディットリッヒ
来いと云うたとて
せっせっせ
姫松小松
ちゃちゃら囃子
お江戸日本橋(「日本楽譜」より)

☆瀧廉太郎
組曲『四季』
花 武島又次郎 作歌
納涼 東くめ 作歌
秋の月 瀧廉太郎 作歌 山田耕筰 編曲
雪 中村秋香 作歌
メヌエット(ピアノ独奏)
荒城の月 土井晩翠 作歌 山田耕筰 編曲

☆ヨーゼフ・ラスカ
五つの万葉歌曲
1、月
2、憧れ
3、雨の歌
4、三諸の山
5、春の訪れ
〜詠人不詳

☆ヨーゼフ・ラスカ
ソプラノ・フルート・ピアノのための『七つの俳句』(ヴァイオリン版)
1、水たまりの中に(詠み人不詳)
2、人の心を(詠み人不詳)
3、芭蕉の心象〜枯れ枝に(松尾芭蕉)
4、小さな花よ(詠み人不詳)
5、ゆきくれて 木のしたかげを«平家物語»
6、芭蕉の心象(3と同じ)
7、年ふれば 藤原良房『古今集』より

☆幸田延
ヴァイオリン・ソナタ第1番変ホ長調
1、Allegro con biro
2、Adagio
3、Allegro(Rondo)

☆山田耕筰
からたちの花
鐘が鳴ります
南天の花
たたえよ、調べよ、歌いつれよ

オイゼビウス・マンディチェフスキ
『昇りゆく満月』ソプラノ、ヴァイオリン、ピアノの為の曲

ムードアンコール
さくら・さくら

結構ボリューミーなプログラムだと思う。
フックスのヴァイオリン・ソナタ。最後のAllegro giocosoだったかな?ピチカートの部分がとても可愛かった。全体的に華やかで可愛い曲だとは思ったケド。

ディットリッヒ。メゾ・ソプラノの“お江戸日本橋”付き。♪お江戸日本橋〜と唄っているのに、ハプスブルグ家の人達が出て来そうに思えた(笑)。そうか、西洋歌曲で唄うとこうなるよね。

瀧廉太郎はメジャーな曲も多いですね。個人的にはメヌエットが面白かった。ちょっと抒情歌みたいなメヌエットなんだ。西洋というより和モダンみたいな感じ。
荒城の月は、オペラで唄うのに向いている!歌い上げる系だったのか、この歌!と目から鱗。いや、通常しんみり哀愁を帯びて唄うと思うから。ダイナミックな歌唱も合うのよ。吃驚。

ラスカの万葉歌曲。和テイストなのかと思ったら、そうでもなかった。西洋音楽ですね。
ラスカは宝塚が好きな人なら知ってるのかな?宝塚歌劇学校で教えてたから。歌詞もドイツ語…だったよな?

ラスカの日本を題材にした曲は、ほぼ日本滞在中に作られたらしいが、七つの俳句は、ウィーンで1960年に亡くなる4年前に作られたそうな。何でだろう?日本を思い出したのかな?通常はソプラノとフルートとピアノの為の曲らしい。今回はフルートの代わりにヴァイオリンが入る。
因みに、1、2、4曲目は原句が不明らしい。私はフルートヴァージョンは知らないけど、フルートヴァージョンも聴いてみたくなった。ヴァイオリンの方がシックに聴こえるのかも。

幸田延さんのヴァイオリン・ソナタは、華麗で力強かった。タキレンのメヌエットのように、和モダンっぽくなるのかな?と思ったら、そんなコトはなかったな。今回私が1番好きだったのは、この曲かも。

山田耕筰。やっぱり“からたちの花”だよね!美しい旋律でした。

最後は、オオモノってコトで、マンディチェフスキの『昇りゆく満月』。詩はゲーテ。『お前はこんなにも早く私から去って行くというのか?先ほどは束の間だがあんなに近くに居たというのに!』満月に送るラブレターですな。
ヴァイオリンが凄かったな。ピアノも綺麗だったケド、この曲で目立つのはヴァイオリンなのかも。ピアノは寧ろ、ラスカの方が目立ってた気がする。
因みに、マンディチェフスキさん、ブラームスと親友らしい。知らなかった。

アンコールは「日本の歌を」というコトで、さくらさくら。♪さくら〜、さくら〜。秋だけどな!(笑)

こうやって所縁の人達の曲を繋げてみるのも面白いね。又、聴きたいです。
あ、ブラームスとマンディチェフスキの親友プログラムとかどうだろう?(笑)
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