オーディオはかつてのような組み合わせの妙の時代から、空間をサウンドでどうデザインするかの妙を楽しむ時代になっていますね。
そもそも、オーケストラの配置からメインボーカルからコーラス、ストリングス隊を後ろにもサウンドデザイン。
そういう音響の立体的なデザインを2chからどう再現させるか。
かつてのような高音がどうの、低音がどうのといった音質ではなく、演奏者、ボーカルの姿が見えるかというステージに入っていることを実感出来ることがマラソン試聴会などハイエンドオーディオ試聴会の妙かもしれません。
ダイナミックオーディオの川又さんがマラソン試聴会で「このシステムではスタジオでは現れなかったレベルのものが現れますから」と。トップエンドと豊かな空間と、しっかりしたルームチューン、セッティングの妙ですね。
左右環境をまったく同一にして、スピーカー周り360度の自然な空間などが揃うと、たしかにそうだろうと感じました。
かつての真空管時代のような聞こえるハムやホワイトノイズと信号のS/Nのレベルも終わり、聴感でノイズが聞こえるかどうかとは異なる、現代アンプやプレーヤー、クリーン電源機器、アースなどでノイズフロアを徹底的に下げていくというのもサウンドデザインを正確に再現させるための手段と感じてやっています。
もう昭和のオーディオで通用することはむしろ少ないと思います。
ジャズ喫茶特集本でよく見かけた、壁近くにスピーカーを置いて、間にコンポを置くという昭和システムコンポスタイルの写真を見ただけで、音響が想像出来てしまう。
SONYの新スタジオモニターヘッドホンすら、ハイレゾ時代を見越した超音波帯域までの特性の拡張に加えて、頭内定位とはいえ、できるだけ前に振動板を置いて、仰角を設けて設計というのも、サウンドデザインを意識した設計とよくわかります。
現代に生きて、現代の音楽、サウンドステージが入っている音源も楽しめる、いや古い音源でも当時はスタジオでもわからなかった空間情報が入っているのが今の装置だからわかる!そんなオーディオでの現代音響の獲得をしていきたいです。
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