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2019年11月04日15:45

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今夜は河村尚子のベートーヴェン

今夜は西宮へ赴き「河村尚子ピアノ・リサイタル　ベートーヴェン紀行第４回」を聴きます。
西宮市にある兵庫県立芸術文化センターは２体のベートーヴェン像を飾る。

実際ベートーヴェンもよく演奏されており、それ自体が私が赴く動機になっていますが、この
シリーズはもう１つ、河村さんの故郷である西宮でのコンサートである事が大きいです。
今日の昼下がりは

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770～1827)作曲
ピアノソナタ第７番ニ長調Op.10-3

ピアノ・ソナタ第４番変ホ長調Ｏｐ．７

ピアノ・ソナタ第８番ハ短調「悲愴」Ｏｐ．13

ピアノ・ソナタ第14番「月光」嬰ハ短調Ｏｐ．27-2
Ｐｆ：河村尚子
使用楽器：ベーゼンドルファー280ＶＣ

河村さんは４月にベートーヴェンの新譜を出された。収録曲は、このシリーズ第1回の演奏曲。
但し、曲順が異なる。正直な所、後ろの２曲は聴く機会が多い。ところが、このＣＤを手に
取られて驚くのではないか。「悲愴」はハ短調の主和音ド♭ミソの変形ド♭ミソド♭ミソドで
始まるのだが、バーンと音が鳴り響き切らない内にストンと弱音になる。生演奏で聴いて
驚いた。ジャケットでスタッカートの応用なのだと種明かしをされているが、後の終楽章ロンドの
スフォルツァンドでも用いられている。
逆に４番７番は演奏機会が少なく、このシリーズで初めて４番を生演奏で聴いた。
ベートーヴェンは♭３つの作品を多く書いているが、初期にして形のしっかりした作品。
しかしながら明るい溌剌とした曲なので聴いていて楽しい大好きな作品である。
７番は、そう単純ではない。明るいが物凄い速い出だし。Prestoが指定されている。
逆に第２楽章がLargoで緩徐楽章だがmestoと深い悲しみを湛えた長大な楽章。非常に
コントラスト。
最後の「月光」が実は難曲だが、終楽章はスタンディングオベーションする人が出るくらい
完璧な演奏であった。終楽章は嬰ハ短調の主和音を変形したアルペジオで始まるが、
これをPrestoで弾かなければならない。
使用楽器の280ＶＣはベーゼンドルファーの最新型で第３回の時に使われた。鍵盤数は88、
柔らかい音が特徴である。

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