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2019年11月03日12:42

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【オリジナル創作】【ショート連載】風が舞い上げる葉


この世界に慣れて
何人かの知り合いというかフレンドもいる
何も意識せずに話して
同じ土俵で狩れるお友達冒険者

最近はその子たちにも
置いてかれ気味だけど
一緒に狩れるエリアなら連れて行ってはくれる

世界システムの手帳が呼び鈴を鳴らす
呼び鈴項目を読み込むと
kiroomの世界からの呼び鈴で
glasperの名前

こんな時間に?
慌てて私はその世界へ出向いた

「glasper、どうしたの」
「うん。仲間が消えたからなんとなく」
「死んだの?」
「なにもわからん、手帳から名前が消えた」

手帳から名前が消えるのは3つの理由
名簿から外される
相手がこの世界から完全離脱する
相手がどこかで死ぬ

心当たりが無いならどれも不安要素ではある
少し私は君を心配そうにのぞき込む

「大丈夫、伊達に長くはない分初めてでもない」

そう言いながらも
そっと私の肩に顔をのせてきた君からは
尋常なレベルじゃない酒の匂い
いつも飲んで遊びに来てるのはもう知ってるが
今日は飲み過ぎてるなぁ

でもすぐ君は立ち上がり魔法を唱えだした

風系の魔法か・・・

魔法の光が乱舞して草原の草を巻き上げる
葉が狂い踊りながら光と共演してる様
中に一歩踏み込めば軽く死ねる殺傷能力があることを私は知らなかった
ただただその美しさにこの時は見惚れていて
そして私の一生忘れられない光景の一つとなったのだ

3話fin
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