週末はもっぱら近所の銭湯に行ってます。
サウナで読書するのが楽しみで、今はディケンズの『荒涼館』を読んでいるのだ。
昨晩も行って閉店間際に玄関の下駄箱で、風呂上がりの妖艶なアラフォーの姐さんに出くわす。知らない顔だ。
さっさと出ようとしたら、その姐さんが
「セロリのズボン買いました?」
「は?」とわたし。
「セロリのズボン」
「セロリですか?」
「そう、セロリ」
小首を傾げながら自転車の鍵を外していたら、先に姐さんの方が道路へ出て行ってしまった。
わたしが自転車に乗って銭湯の前の道路に出たら、もう見えなくなっていた。
家に帰ってネットで「セロリのズボン」を検索したら、どうやら「セロリー」というアパレル会社があって紳士用のスラックスを作っているようだ。
物の怪の類いか。セロリ女。そこここに出没して話題になるやもしれぬ。
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