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2019年09月19日17:13

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中国も、ソロモン諸島を南太平洋の要衝と見定めている

 下記は、2019.9.19 付の 産経抄 です。

                       記

 ソロモン諸島は、日本からはるか6000キロも離れた南太平洋の島嶼(とうしょ)国である。南部のガダルカナル島にある、首都ホニアラの国際空港が玄関口となる。もともと日本軍が昭和17年7月に上陸して建設した飛行場だった。

 ▼やがて米軍が奇襲をかけて占領する。翌年2月に日本軍が撤退するまで、両軍は死闘を繰り広げた。約2万1900人の日本軍将兵が命を落とし、今も数千人分の遺骨が残されたままだ。物資の補給が途絶えたことで、餓死や病で倒れた兵士は1万人を超え、餓島とも呼ばれてきた。

 ▼先の大戦の分水嶺(れい)となったかつての激戦の地から、気になるニュースが入ってきた。ソロモンは、1983年から外交関係があった台湾と断交し、中国との国交樹立を決めた。台湾はなんとか思いとどまってもらおうと経済援助を続けてきた。ただ、中国の桁違いに大きい資金力の前にはなすすべもない。中国は今後も、「一つの中国」の原則を認めない蔡英文政権に圧力をかけ、国際社会での孤立化を進める構えである。

 ▼日本軍による飛行場の建設は、連合軍のオーストラリアと米国の連絡を絶つのが目的だった。中国も、ソロモンを南太平洋の要衝と見定めている。米豪の海上交通路(シーレーン)に楔(くさび)を打ち込んで、自らの影響力を高め、将来は軍事基地を建設する狙いもあるようだ。

 ▼ガダルカナル島は、日本軍が上陸するまでほとんど名前を知られない未開の島だった。その後は、いやおうなしに歴史に名を残すことになる。ソロモンは今また、米中の覇権がぶつかり、超大国同士がつばぜり合いを演じる地域として、脚光を浴びつつある。

 ▼美しい海に囲まれながら平穏な生活だけを望む63万人の国民にとって、こんな迷惑な話はない。

 https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20190919/0001.html
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