先日8/8のレイトショー、MOVIX堺で鑑賞。
ご存知、あのカーアクション映画シリーズの新作。
「ワイルド・スピード スーパーコンボ」Fast & Furious: Hobbs & Shaw
主演 ドウェイン・ジョンソン ジェイソン・ステイサム
監督 デビッド・リーチ
世界征服を企む謎の秘密組織エティオンはウィルスを使って人類抹殺を企むが、
そのウィルスを奪ったのはデッカード・ショウの妹ハッティだった。
事件解決のために呼ばれたのはルーク・ホブスとデッカード・ショウの最も仲が悪い2人だった。
この感想日記のレビューで何度も出演作品が取り上げてます、
ドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムの2人。
今のアクション映画界においては、今が旬で脂がのってる。
この映画を鑑賞したのも、この2大スターのバディアクションだからである。
そして、タイトルにあるようにワイルド・スピードと付いてはいますが…
【注意】ここからネタバレあり
多分、この作品を観に行った人は、
「おっ、ワイルドスピードのシリーズ新作が来た！」
と思った人も多いでしょう。
原題にも「Fast & Furious」とあるけど、
これは完全なスピンオフだ。
よくシリーズ物で聞かれる質問に、
「過去作をチェックしないと付いて行けないのか？」
と聞かれそうだが、本作に関してははっきり言おう、
過去シリーズ全く観なくて大丈夫。
スピンオフだからもあるが、
出来れば主役の2人のキャラ性を知っとくべきと言いたいが、
これ、ホブスとショウというより、ドウェインとステイサム自身ではないか？（彼らの持ち味として）
ワイスピだと知らずに、純粋にドウェインとステイサムのダブル主演と観た方がいい。
それだと、かなり面白いし最後まで楽しませてもらった方。
ただ、鑑賞中に感じたのはこのスピンオフが作られた裏事情だった。
ニュースでも話題になった、
ドウェイン・ジョンソンとヴィン・ディーゼルの不仲説…
ドウェインがヴィンに対して「プロ意識がない」など（撮影に遅刻とか）で発言した事を皮切りに、
両者の対立が発端した。
ちなみに、ドウェインはワイスピの本筋10作目には出演拒否（ステイサムまでも出ないらしい）
それがあってからの今回のスピンオフだが、
普通なら、他のレギュラーのキャラがチラッと出たりするのものだが、
本編はセリフでさえも、ヴィン演じるドムのことを一切触れない。
要するにホブスとショウ以外のレギュラーキャラは一切触れない。
鑑賞してて思ったのは、
「俺なら、こんなワイスピを作るぜ！プロ意識の無いアイツとは違う」
そんなヴィンに対するドウェインの本心が垣間見えたような？
要するにワイスピであって、ワイスピでないような？
「餃子の王将」と「大阪王将」の関係のような…と例えたらいいかも。
今回のスピンオフは単にスピンオフでなくて、
もう一つのワイスピシリーズを作ろうとする意図が完全に見える。
ホブスとショウだけでなく、世界観や周りのキャラ等が既に出来上がった状態。
敵が悪の組織「エティオン」が宿敵のように存在するし、
続編ありきのシリーズ化しようとするのが明らかだ。
でも、そんな裏事情を推測しながらも、意外とこれが面白い！
ドウェインとステイサムの仲悪さ全開ながらも、そのセリフのやり取りは面白いし、
とにかく、主役の2人が楽しんで面白い映画を作ろうとする意気込みが凄く伝わる。
そういえいば、この2人で去年観た作品で、
ドウェインは「ランペイジ 巨獣大乱闘」で怪獣と、
ステイサムは「MEG ザ・モンスター」で巨大サメと、
もはや普通の人間相手では物足りない存在になった勢いがあった。
その2人を相手にする敵が、
イドリス・エルバ！
これは凄い顔合わせだ（笑）
アクション映画は悪役が良いと尚更面白くなるのだが、
今回のイドリスが、悪の組織によって改造された改造人間でサイボーグのような
人外キャラだった。
ドウェインとステイサムを相手にするには、これぐらい最強キャラでないと。
クライマックスのドウェインとステイサムの共闘作戦でイドリスを苦戦しながらも倒す！
これ、はっきり言って、
変身しないヒーロー物だ（笑）
どことなく、アメコミ映画的な雰囲気もする。
敵が、世界征服を企む巨大組織。
ラストではその組織の首領が、ホブスと関係があった者？
今後の展開を示唆する所で終わる。
ワイスピといえばカーアクションが売りだが、
本作はカーアクションはあるにはあるが、それより肉弾戦が多い。
とにかく殴り合ってるイメージが強い。
カーアクションも工夫を凝らした見せ場も何ヵ所かある。
クライマックス、敵のヘリコプターｖｓトラックの対決が圧巻だった。
そのトラックがヘリを引き降ろす為に、次々と仲間の車を連結するが、
それでもピンチの時の奥の手が…
ニトロで飛ばす！
このシーンで気付きましたよ。
「これ、ワイスピだったんだ」
そんなワイスピお馴染みのポイントが出てくるのも面白い。
監督がデビッド・リーチ
「ジョン・ウィック」（共同監督）「アトミック・ブロンド」「デッドプール2 」
と、私的にはベスト作品続きのスタントマン出の監督さん。
今回期待したのもリーチ監督なのも大きい。
カースタントより、生身の肉弾戦が多かったのも、この監督らしい。
どことなく、前作の「デッドプール2 」ぽい演出に感じた（あの人も出てるし）
他のキャストでは、
バネッサ・カービー ステイサムの妹役。前作が「ミッション:インポッシブル フォールアウト」で事件の重要人物だった謎の女ホワイト・ウィドウを演じていたので印象に残っている。
本作のヒロインだが、戦えるヒロインなのがいいし、ドウェインとステイサムを繋ぐ役として良い役割をしていた。
ヘレン・ミレン ショウの母親役。「ワイルド・スピード ICE BREAK」に出ていました。ワルの兄弟の凄味のある母ちゃん役には、この人の個性がピッタシです。
ライアン・レイノルズ この人が出てるのを知らなかったから登場して驚いた！
クレジットされてないのでカメオ出演のようですが、出番は結構あります。
キャラがね、監督がそうなのもあり、デッドプールのノリであった（笑）
ワイルドスピードシリーズは、
やたら、ヴィン・ディーゼル演じるドムが「俺たちはファミリーだ」を強調するセリフがあったが、
劇中はファミリーであって、実はファミリーではなかった…
そんな本シリーズだったが、
そのシリーズから、独立したかのようなスピンオフというより、もう一つのワイルドスピードも、
内容的にホブスとショウのそれぞれのファミリーを強調している。
これも何か、ヴィンに対するドウェインの当て付けのような様な気もして。
シリーズから分岐して派生したもう一つのワイルドスピード。
内容的には、ワイスピと関係無しに素直に、
ドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムによる新たなオリジナルのアクションシリーズ。
と称してやっても充分良かったと思う。
本筋のシリーズは只今撮影中ですが、ホブスとショウは出ないけど、どうなるだろう？
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