結局頼めませんでした

　よく見ていた劇団に出演していた役者O君がいた。
　そのうち、よく話ができるようになり、彼が舞台に出る時はよほどのことがないかぎり、観に行くようにしていた。
　劇団時代もそうだが、そこをやめて他の劇団に客演している時でも、O君はいい演技を見せてくれて、彼が出演している芝居自体を面白くしていた。

　そんなO君とは、最近、会っていない。その上、彼が出演する舞台の案内もこなくなっていた。
　それで彼のことが気になったというのと、彼にオイラの舞台に出演して欲しいと思ったので、O君にメールを出した。
彼に演じて欲しいと思っている役は彼の演技力でなければ成立しないと思ったからである。

　12時間後、彼からメールが届いた。
　それを読んだら驚いてしまう。
　最近、O君は心臓の手術をしそれが終わり静養中ということなのである。
　だから、最近、案内などが来てなかったのかと気づく。

　彼のメールからは、手術後、順調に回復をしていると聞き、安心をするのであった。
　とりあえず、久しぶりにな会ったら亡くなっていたということではないので良かった。
　メールからは元気であるのを感じることができた。
　ただし、まだ完全に体を動かすことができないようで、お休み期間はしばらく続きそうであった。

　それを聞いたオイラは自分の舞台に主演するオファーをするのに躊躇してしまい、結局、それをすることができなかった。
　いい方向に向かっているとはいえ、まだ完治していないので、それで舞台にあがってしまったために悪化してしまうのはちょっとであった。

　残念であったが、また探していかなければならない日が続く。
　がんばらねば。。