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2019年05月28日10:48

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●TVドラマ「スパイラル〜町工場の奇跡」を見て

今日(5月27日)の昼過ぎにテレビをつけたら、
「スパイラル〜町工場の奇跡」第6話というのをやっていました。

■第6話のあらすじ 

https://drama-circle.com/spiral-06/

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ハゲタカファンドのホライズンキャピタルジャパンのナオミ・トミナガ(真矢ミキ)がかねてから公表していた、下町プラットフォーム企業の設立に向けて英興技巧の買収を発表しました。

マジテックは英興技巧からの発注がストップして、製造ラインを止めざるを得ない事態に陥っています。
この買収劇のホライズンの真の目的は何なのか、芝野健夫(玉木宏)は関係各所から情報を仕入れようとしますが、緘口令が敷かれているようでなかなか見えてきません。

そんな中、連絡が取れずにいた英興技巧の桑島孝幸(遠山俊也)専務と連絡が取れ話しを聞くと、今回の製造ラインのストップと買収劇は原口慎太郎(長谷川純)社長の独断で行われていたことが明らかになります。
その後、原口社長は女性とともに海外に行っていることが判明し、芝野は社長ぬきで桑島に記者会見するよう進言し、想定問答集を芝野が作り実施させます。

久万田五郎(福士誠治)は新しいマジテックガードのアイデアを世界中の仲間から募って、設計図を着々と作っていました。
小型軽量化に取り組んでいますが、桶本修(國村隼)の技術があれば実現可能と考えています。

芝野はホライズンの情報が得られない状況などから、ホライズンの狙いは英興技巧とマジテックの特許ではないかと考えていたところに、桑島から原口社長が下町信用金庫の村尾浩一(眞島秀和)が特許を買いたいと言っていたとの情報を得て、村尾に話を聞こうとしますが知らぬ存ぜぬとシラを切ります。

また、芝野の指示で藤村浅子(貫地谷しほり)が現状の特許の状況を調べた結果、マジテックガードを作るための特許の一部が英興技巧にあり、英興技巧が買収されると今後作れなくなる可能性があることがわかってきました。

一方、下町信用金庫の村尾浩一(眞島秀和)も新たな動きを見せ始めていました。
村尾は下町信用金庫の理事長とトミナガを合わせるように仕向け、同時に下町信用金庫の同僚から、理事長の不正の証拠を集めていました。

芝野はホライズンジャパンにトミナガを訪ねて行きますが、居留守を使われたり、不審者扱いを受け話しもできませんでした。

そんな中、桑島が英興技巧を解職され、新たな社長が当日来ることがわかり英興技巧に向かった芝野は、新社長からマジテックがグループ企業になることを聞かされます。

マジテックの債権が下町信金からホライズンに売却される危険を察知し、下町信金に急行しますがすでに理事長が脅迫、買収されて売却されることになっていました。

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1.下町信用金庫の「村尾浩一」氏がこういう買収工作を起こした原因は、以前、主人公の「芝野健夫(玉木宏)」氏が同僚の村野が不正した(?)ときに無慈悲に首切りしたことを村尾が逆恨みしたことが原因となっており、芝野を破綻させるために画策していることです。

(教訓)相手にも人生があり、感情があることを理解し、相手の話をよく聴き取り、家族構成なども理解し、
たとえ首切りする場合にも相手の将来が立ちいくような配慮と可能な支援をすることで、恨みを残さないようにすることが大切なことを教えてくれますね。


2.「現状の特許の状況を調べた結果、マジテックガードを作るための特許の一部が英興技巧にあり、英興技巧が買収されると今後作れなくなる可能性があることがわかってきました。」

(対応策) この英興技巧との特許問題は、マジテックの経営継続の致命傷となる可能性が高いのであれば、
https://www.inpit.go.jp/blob/katsuyo/pdf/training/H22_saito.pdf

顧問弁護士に依頼して英興技巧の桑島専務と直ちに「公正証書」で、
「クロスライセンス契約」や
https://tizai-jien.co.jp/2017/09/26/post_391/
「特許無償使用確認書」など、
を作成しておくのが良かったですね。

英興技巧を買収した企業が桑島専務の無権代理行為として訴えてきても、会社法第354条「表見代表取締役」で最高裁まで争えば、マジテックの経営立て直しの時間は稼げるとともに、買収企業側の株式保有メリットは著しく減殺されるため、英興技巧の株式を早晩、手放すことになるでしょうね。

(※「クロスライセンス契約」の知識は、TVドラマ「下町ロケット」で得ました)

●それ以外の点では、
主人公の芝野健夫専務はよく調査なさって、適切な判断をなさっていると感じます。
全てが、1歩ずつ後手に回ってしまったのは、まさかメインバンクの信用金庫の担当者が裏切り行為を働いているとは見抜けなかったでしょうから、仕方ないでしょうね。


3.「マジテックの債権が下町信金からホライズンに売却されることになっていました。」

※「金融機関の貸付金」が、債務者の承諾なく勝手に「債権譲渡」されてしまうならば、企業は安心して銀行借入できませんよね。

●法人間の債権譲渡

https://www.bengo4.com/c_6/c_1814/c_1815/b_560112/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%B5%E6%A8%A9%E8%AD%B2%E6%B8%A1

「対抗要件」は極めて制限的ですね。
一般企業からお金を借りるのは安心できないということですね。

●個人の債権の譲渡

https://www.bengo4.com/c_5/c_1098/b_353073/

純粋に債権譲渡をする(債権を確定的に譲受人に取得させる)というのであれば、法令により譲渡が禁止されている債権(扶養請求権、生活保護費受給権、年金受給権等)や、当事者間の特約で譲渡を禁止した債権でなければ、基本的には譲渡ができます。

●銀行債権の債権譲渡

https://www.bengo4.com/c_1/c_1798/c_1045/b_717712/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%B5%E6%A8%A9%E5%9B%9E%E5%8F%8E%E4%BC%9A%E7%A4%BE

◆「債権回収会社」とは、日本において、弁護士法の特例として特定金融債権の管理や回収を業として行うことができる株式会社をいう。サービサーともいう。債権管理回収業に関する特別措置法の規制を受け、同法の許可が必要である。法務省が所管する。

◆債権管理回収業に関する特別措置法2条1項は次のように規定する。

一 次に掲げる者が有する貸付債権
 イ 預金保険法2条1項に規定する金融機関
 ロ 農林中央金庫
 ハ 政府関係金融機関
 ニ 独立行政法人中小企業基盤整備機構
 ホ 農業協同組合法10条1項3号の事業を行う農業協同組合及び農業協同組合連合会
 ヘ 水産業協同組合法11条1項4号の事業を行う漁業協同組合及び同法87条1項4号の事業を行う漁業協同組合連合会
 ト 水産業協同組合法93条1項2号の事業を行う水産加工業協同組合及び同法97条1項2号の事業を行う水産加工業協同組合連合会
 チ 保険会社
 リ 貸金業の規制等に関する法律2条2項に規定する貸金業者
 ヌ イからリまでに掲げる者に類する者として政令で定めるもの
二 前号に掲げる者が有していた貸付債権
三 前2号に掲げる貸付債権に係る担保権の目的となっている金銭債権

◆イ 預金保険法2条1項に規定する金融機関
 この法律における金融機関は次のように規定されている。(預金保険法第2条第1項)

一 銀行法(昭和56年法律第59号)第2条第1項に規定する銀行
二 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)第2条に規定する長期信用銀行
三 信用金庫
四 信用協同組合
五 労働金庫
六 信用金庫連合会(信金中央金庫)
七 中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)第9条の9第1項第1号の事業を行う協同組合連合会(全国信用協同組合連合会)
八 労働金庫連合会
九 株式会社商工組合中央金庫

※要するに、銀行や信用金庫の債権譲渡は、一般企業に「債権譲渡」はできないようですね。

●「信用金庫の貸付金」は、「債権回収会社(サービサー)」にしか債権譲渡できないのではないでしょうか?
この「債権譲渡」も、「不良債権化した債権」ということになるのでしょうね。

であれば、このドラマにおける「下町信金」のマジテックへの貸付債権の「ホライズン」への債権譲渡は「無効」になるのかもしれませんね。
(但し、「ホライズン」が債権回収会社であれば「有効」ですが)


いつもありがとうございます。

    みんなが神の子:神の子クリシュナ
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