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2019年05月17日20:35

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鉄輪温泉の湯煙

別府を訪ねたのは今回の3度目の大分が初めてでした。

温泉通の自分が湧出量日本一の別府温泉に来たのが、この歳になって初めてとは自分でも意外でした。別府は関西方面では身近であっても、東京には箱根など大温泉地もあり、機会が無かったのです。

広い別府の温泉エリアから選んだのは、雑誌で見た古風な建物に惹かれた市営竹瓦温泉と、地獄めぐりと蒸気料理で有名な鉄輪温泉。竹瓦温泉へは別府駅前から商店街や歓楽街を通り抜けて10分。

別府は人口12万と聞いたものの、歩くと規模が30万人の徳島市よりも大きく感じます。外からの観光客や通過車両が多くて膨れ上がっているのかな。入湯料100円を払って竹瓦の暖簾をくぐります。

天井が高く広い待合室を通り脱衣場へ。草色の湯で満ちた小さな浴槽が階段下に見えます。少し熱めですが適温。洗い場にカランが無くて、湯は浴槽から直接掬うようです。シャンプー類も無し。

海に近い塩化物泉の湯船に5分も入ればポカポカ。涼むのに浴槽縁に腰けるのはマナー違反だそう。パンフで見ると市内に温泉場が公営民営合わせて100か所は有りそうで、さすが規模が段違いです。

続いて鉄輪温泉の夜景見物へ移動。展望台から暮れなずむ別府の街並みを一望。大小の白い湯煙が各所で立ち昇ってすごい数。食事時を思わせる生活感を感じる湯煙ですが、でもこれは大自然の噴気。

暗くなった夜19時。地獄蒸しを求めて鉄輪の繁華街を歩くと、店は閉まり通行人も見かけません。地元民も観光客もいません。傍らでは湯煙を吹き上げる噴気孔がゴーと唸りを上げる異様な雰囲気。

どうしたのでしょうか?そばの小さな浴場を覗いてみると地元民が数人談笑中で一安心。温泉場の夜は早いんですね。昼間の賑やかだった観光客が消え去り、残ったのは僅かな地元民と轟音の噴気孔。

無人の街に地獄からの響き。どこかもの悲しい光景だけれど、別府を代表する光景はここ鉄輪温泉の湯けむりかな。


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