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2019年03月21日17:43

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●近況報告…３日間の研修会が終わりました。

この３日間で受講したものは、下記の通りです。

2019年3月18日（月）15：00〜20：40
�　訴神�29事務年度検査結果概要〜
��公認会計士に求められてきた倫理を振り返る
�４萄債鷂製犬硫鮴癲　繊峅餬彎紊慮�積りの監査」ほか〜

3月19日（火）13:00〜16:40
�ぁ崋匆駟〇稻／誉�度改革と会計専門家に求められる業務」の解説
�ダ婆涯般撹�会研修会　「税理士職業賠償責任保険のポイントと賠償事例」

3月20日（水）15:00〜20:40
��財務諸表利用者から見た財務情報の重要性と今後の展望
�Т萄鎖佑里燭瓩�IT研修会　「ITリスク評価及びIT関連トピック」
��倫理規則等改正について　「ローテーションならびに違法行為への対応」

初日から鼻風邪(鼻の浄化？)で体調がよくなくて、とうとう２日目は４科目の受講予定だったを２科目に変更しました。
　

ただ、「検査結果概要」や「監査提言集」や「IT品質管理レビュー」の指摘事項の1/3〜半分は、公認会計士としては当然に為すべき手続をしていなかった、といった初歩的な手続き漏れや不備、あるいは試査の範囲に関するものなどです。　
指摘内容はまさに正しく、改善提案もまさにその通りなのですが、中小監査法人で人手不足で時間に追われていて、経験上、この科目は不正等は行わないとの心象を得てスルーしたとか新人に監査させた項目とか、そして事後的にも調書の記述不備や形式的整合性を補完しておかなかった等の可能性もあるかもしれません。
　
大手監査法人だと、たぶん、
◆監査調書システムそのものを、全科目について残高試算表や決算書の合計値と整合性がとれる形式にしているとも考えられます。
◆現場責任者の査閲も行き届いていますし、調書の整備の時間も確保されています。
◆また、監査調書の査閲専門チームを作っているかもしれません。
◆あるいは、監査調書の不備を補正する専門スタッフが育成してあるかもしれません。

中小監査法人はここまではなかなか手が回らないでしょうから、まだまだ指摘事項が多いようです。
この点の改善に関しては、大手監査法人が手を差し伸べる(既に作成したものを安価で売却するとか有料で使用できるようにするなどの)ことが、日本全体の監査制度の更なる向上のためには必要かもしれませんね。
　

こうした「研修会」や「講習会」の講師の方は、たいていが講義の仕方が上手な人が多いです。
　
でも、公認会計士の研修会では、時々、会場全体を睡魔に誘うのがとても上手な方もいらっしゃいます。

�А�DVD】監査人のためのIT研修会　「ITリスク評価−IT委員会実務指針第6号の理解及びIT関連トピックのアップデート」の講師の方がそうでした。　
55ページの資料の最初の部分から最期までを全部説明するつもりで、最初から早口で読み進めて、最期まで一本調子で終わりました。
　
途中で、「みなさん、そろそろ眠くなってきているようですが、がんばって…」などと何度か仰っていますが、ご本人は「内容がＩＴのことなので公認会計士には理解が難しいため」と思っていらっしゃるかもしれませんが、受講者が眠くなる理由はそうではありません。
「説明するまでもない内容を、早口の一本調子で延々と説明されていることが眠気を誘っている」のです。

今回は「DVD研修」なのですが、
もし、リアル講師研修会であったなら、もしかしたらですが、
「先生、すみませんが「品質管理レビューの結果」は専門家には読めば解る内容なので、そこは早く飛ばして、後半部分の、「監査時でのインターネットサーバーサービス利用時」や「会社のクラウド利用に対するの監査時」の具体的な対処法とか「仮想通貨の法的規制と監査の留意点」「システム監査基準とシステム管理基準の改訂」など、トピックでかつ影響の大きそうな内容部分を詳しく解説していただけませんか？」と要望しているかもしれませんね。
結局、みんなが一番知りたい部分は時間がなくなり、講師の方は書かれている文章の一部を早口で読み上げただけで終わってしまいました。

　
その次の研修「�─�DVD】倫理規則等改正について　-違法行為への対応　-ローテーション」の解説の仕方は、前の講師の方とは全く異なりました。
　
資料は90ページと膨大です。
28ページまでが、「公認会計士の監査のローテーションとインターバル」についての説明です。
ここは、要点部分だけを噛んで含めるような、ポイントを絞った説明で、かつ短時間で切り上げてくださいました。(ありがたいです)
◆今回の改正は、全体構造の中ではこの部分とこの部分とに影響するものです。
◆ここは間違えやすいところです、特に注意しましょう。
◆ここがポイントです(学校で言えば「ここはテストに出る場所ですよ」的な感じ)。
　
30ページからは、「違法行為への対応」(ここの改正内容がいちばん知りたいところ)
クライアントが違法行為をしていたことに(たまたま)気付いた場合の対応の仕方。
その部分の解説も、要点の部分に絞って噛んで含めるような説明です。
◆今回の改正は、全体構造の中ではこの部分とこの部分とに影響するものです。
◆ここが特に大切なポイントです。言葉としては、これ、これ、これ、そしてこれを丸で囲んで押さえてください。
◆ここは間違えやすいところですから、特に注意してください。

57ページからは「事例紹介」
ここは、時間が少なくなり、ザッと斜めに解説。
でも、ここまでの所がしっかり理解できていれば、書かれていることは後で自分で読めばわかります。

知りたいところがピンポイントで頭に入って来て整理されていきます。これでは眠くなりようがありませんよね。
わたしは一番前列に座っていましたが、後ろを見てもみなさん、興味津々で聴いておられました。　
わたしが精神世界分野の解説会を開いて説明するときも、とても参考になりそうだと感じました。
　
研修内容は、業界内の専門的内容なので、割愛させていただきますね。

ところで、米国では、米国公認会計士協会から「自主規制制度」と「監査基準制定権限」などを喪失して、第三者機関に管理・監督権限が移ったのは、「エンロン事件」などの企業不正が起こったことが原因です。
https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_110000991763.pdf?id=ART0001172559

●SOX法の成立
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E5%A0%B4%E4%BC%81%E6%A5%AD%E4%BC%9A%E8%A8%88%E6%94%B9%E9%9D%A9%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E6%8A%95%E8%B3%87%E5%AE%B6%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95

●PCAOB：Public Company Accounting Oversight Board、公開会社会計監視委員会の設立。
https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2013/10/pcaob.html
※米国の民間団体が米国公認会計士と米国監査制度を監督することになりました。

●公開会社会計監督委員会（ＰＣＡＯＢ）の概要
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/kounin/siryou/20060623/03.pdf
◆役員構成は５名(うち、公認会計士２名。その他３名で構成)
　★公認会計士２名
　★民間人３名…前FRB理事が委員長をしています。


●日本版SOX法…山一証券事件等の影響で
https://www.weblio.jp/content/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%89%88SOX%E6%B3%95
※上場企業を対象に２００８年度から金融商品取引法の内部統制報告制度が成立。

●公認会計士・監査審査会の設置

◆設立の経緯
https://kotobank.jp/word/%E5%85%AC%E8%AA%8D%E4%BC%9A%E8%A8%88%E5%A3%AB%E3%83%BB%E7%9B%A3%E6%9F%BB%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A-184048

◆公認会計士・監査審査会の社会的役割
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/sonota/kouen/20161126/01.pdf

https://www.fsa.go.jp/cpaaob/shinsakensa/kouhyou/20180731/2018_monitoring_report.pdf

◆公認会計士・監査審査会事務局組織規則
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=416M60000002011&openerCode=1

◆現在の会長…一橋大学教授のようです。
https://www.fsa.go.jp/cpaaob/shinsakai/soshiki/ryakureki.pdf


●監査監督機関国際フォーラム（IFIAR）の設置
https://www.fsa.go.jp/ifiar/20180629/01.pdf

現在までの会計監査・企業監査の変遷は、上記のように推移しています。
　
日本においては、現在のところ、すべては適正に機能しているように感じられます。
　
「公認会計士制度」は、資本主義国では資本主義制度を縁の下から支えている制度です。
◆公認会計士は、公認会計士制度の担い手です。
　今後は、地方公共団体、公益法人、各種法人や団体の縁の下から支える存在として期待されており、やがて社会を縁の下から支える存在になっていくものと思われます。
◆「資本主義以外の国」では、公認会計士は社会制度を縁の下から支えている担い手です。
ただ、国際的には気になるところもあります。
気になっているのは、こうした制度改革を急激に進めたのは、あのブッシュ米国大統領(イラク戦争を引き起こした人物)である、ということです。
そして、米国のPCAOBの委員長が前FRB役員だという点です。
今後の推移を見据えておくことは、大切かもしれませんね。


いつもありがとうございます。
　　　　みんなが神の子：神の子クリシュナ
　
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