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2019年03月16日20:52

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国民は国会に唖然 労政ゴロツキ学者と官僚が居座る世も末

「隠蔽に手を貸したのも同然。これまでに扱った中で最低の報告書だ」

大マスコミは大きく報じなかったが、先週8日、東京都内の日本記者クラブで重要な会見があった。弁護士や大学教授ら9人で構成する「第三者委員会報告書格付け委員会」(委員長・久保利英明弁護士)が、厚労省の毎月勤労統計の不正問題を検証した「特別監察委員会」(樋口美雄委員長)の報告書に対する評価結果を公表。9人全員が「評価に値しない内容」として最低の「Fランク」を付けたのである。

「報告書の中身は支離滅裂。第三者委は隠蔽に協力するための隠蔽委員会と言っていいでしょう」

あらためて久保利弁護士がこう斬り捨てた報告書に対する委員の評価を読むと、これでもかとばかり、ずらりとダメ出しの文言が並んでいる。

〈「隠蔽」に当たるかどうかについて、自ら定めた「隠蔽の定義」を持ち出して、「隠蔽」に当たらないという空疎な理論を展開〉〈歴代厚労大臣、国の統計を統括する総務省関係者などはヒアリング対象となっていない〉〈自らヒアリングされる立場なのに逆にヒアリングに立ち会ってしまった官房長についても特段の記述はない〉〈限りなく黒に近い状況があるのに隠蔽の意図が認められないとしているのは見苦しい〉〈厚労省や国家機構のガバナンスについての指摘もない。ないない尽くしの報告書である〉

格付け委はこれまで、東京五輪招致疑惑を巡るJOC調査や、日大アメフト部の反則タックルについての第三者委調査など、数多くの“名ばかり調査”を指弾してきたが、今回ほどデタラメな報告書を見るのは初めてだったに違いない。

■第三者委という看板を盲信する大マスコミ

とりわけ格付け委が強く問題視したのが、特別監察委の独立性だ。

〈監察委はその設置以前から存在した厚労省監察チームに委員長として樋口美雄氏を据えた急ごしらえの組織に過ぎず、樋口氏が理事長を務める独法には年間20億円を超える交付金が厚労省から配布されていて、第三者性を欠くことは疑いがない〉

樋口委員長は厚労省所管の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」理事長。毎年、多額のカネを払ってくれる、いわば“身内同然”の厚労省に対して厳しい態度で臨めるはずがない。

実際、樋口委員長は、厚労省の職員に隠蔽の意図の有無についてヒアリングしなかったばかりか、厚労省側の説明をうのみして報告書をまとめた事実を、参院予算委で認めていた。

要するに第三者機関の調査は看板だけで、すべては茶番劇なのだ。

前川喜平元文科次官は過去にTBS系番組「報道特集」で、安倍官邸が内閣人事局を介して「あの人物を処遇しろ」「あの人物を外せ」などと要求し、審議会人事に介入していた実態を暴露していた。

樋口委員長に限らず、安倍政権では国家戦略特区諮問会議や未来投資会議などの審議会に政権ベッタリのゴロツキ御用学者ばかりが選ばれるワケで、こうした状況を許している大マスコミの罪も重いだろう。

「メディアは『第三者委の調査』と言われると、たちまち妄信し、公表内容を吟味することもなく、あたかも正しいかのように報じている。こういうチェック機能を失った今のメディアの姿勢が(名ばかり審議会、第三者機関という)今の深刻な事態を招いているのではないでしょうか」(久保利英明弁護士=前出)

安倍政権のウソを糊塗するために「都合のいい事実やデータ」をかき集める官僚とお墨付きを与えるゴロツキ御用学者、何ら疑問を抱かずにタレ流す大マスコミ。すべてが官邸の茶坊主となる中で、悪政のツケを払わされるのは国民なのだ。


学級崩壊状態の国会と責任を取らない政治家に国民は怒るべき

統計不正の特別監察委に限らず、今の霞が関にはウソをついても暴言を吐いても、安倍政権に忠誠を誓えば何でも許される空気が蔓延しているらしい。それを如実に示したのが、参院予算委で野党議員の質問姿勢を揶揄した内閣法制局の横畠裕介長官の発言だ。

立憲民主党会派の小西洋之議員から国会議員の役割を尋ねられた横畠は「(委員会で)声を荒らげて発言するところまでとは考えていない」などと、薄笑いを浮かべて小西を皮肉ったのだ。

内閣法制局は法律問題で内閣などに意見を述べる中立的立場だ。そのトップが「国権の最高機関」である国会で、議員をバカにするような発言をしたのだから言語道断だ。本来であれば直ちに「更迭」は当然。それなのに平然と居座り続けていられるのは、今や法の「番人」の役割を捨て去り、安倍政権の忠実な「番犬」となったからだ。

2014年5月の長官就任後、歴代の法制局長官が「行使できない」としてきた集団的自衛権の行使を巡る憲法解釈を転換。「必要最小限度の行使は憲法9条の下でも許される」と踏み込んだ。さらに安保法の審議では、多くの憲法学者が「違憲」と主張する中、合憲論を唱え、「憲法上あらゆる核兵器の使用が禁止されているとは考えていない」とまで言い切った。もはや官邸の「走狗」と化した横畠には怖いものはないのだろう。

野党の反発を受け、発言を撤回して謝罪した横畠だが、恐らく形だけ。「クビを取るなら取ってみな」ぐらいにしか思っていない。元文科官僚で京都造形芸術大客員教授の寺脇研氏がこう言う。

「統計不正を巡る問題は役所内の話ですが、横畠長官の愚弄発言は次元が違います。国権の最高機関である国会を否定したのも同然だからです。もはや三権分立が壊れている証左と言っていいでしょう。モリカケ問題で行政府が歪められ、壊れていることが明らかになりましたが、今や立法府も破壊されつつあるのです。このまま横畠長官が辞めないという意味は、国民が愚弄されていることと同じなのです」

■横畠長官の愚弄発言は戦前の「黙れ事件」と同じ

官僚が国会を冒涜した例は戦前にもあった。1938年3月3日の帝国議会で、当時の佐藤賢了陸軍中佐が、衆議院の「国家総動員法案委員会」の審議中、議員に向かって「黙れ!」と怒鳴った「黙れ事件」だ。

佐藤は発言撤回に追い込まれたものの、その後、軍部が戦争に向かって力を強める中、東条英機首相の側近として要職を歴任した。集団的自衛権の「限定行使」というインチキ説明に対しても、「フグは肝を外せば食べられる」などとお墨付きを与え、戦争国家に突き進む安倍政権を陰で支え続けている横畠の姿とソックリではないか。

「国民はつくられた好景気に浮かれているようだが、今のような国会の酷い状況を見過ごしていると、いよいよ大変なことになります。国民は自分で自分の首を絞めていると早く気付くべきです」

前出の寺脇研氏はこう言って危機感を募らせていたが、今の日本は98年に出版されてベストセラーとなった反ファシズムの仏寓話「茶色の朝」(フランク・パヴロフ著)と重なる。権力の横暴を無批判に受け入れ、自分には関係ないと思っていても、後で気付いた時は取り返しのつかない最悪の状況に陥るのだ。

何といっても「総理大臣である私が言うのだから間違いない」「私が国家」と平気で答弁する男が首相なのだ。異様な国会の状況をただ黙って唖然ボー然して眺めているだけでは、ますます政権側の思うつぼだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏がこう言う。

「ウソ、隠蔽、改ざん……。どんな不祥事が起きても誰も責任を取らず、任命権者である首相や大臣も知らん顔。これでは国会が学級崩壊状態になるのも当然です。そんな安倍政権をメディアも国民も浮気性のダンナを持つ妻のような目で眺めて甘やかしていますが、もっと厳しい姿勢で臨まないと、議会制民主主義は完全に腐ってしまいます」

日本全体が「真っ茶色」になりかねない状況が迫っているのだ。

https://blogs.yahoo.co.jp/panaponnniwa/16724528.html
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