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2018年12月21日22:40

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中国で拘束されたカナダ人の一人は、金正恩ともパイプを持つ人物だった

 下記は、2018.12.21 付の ハーバービジネスオンライン の記事です。

                        記

 中国で拘束されたカナダ外務省を休職中のマイケル・コブリグ氏と同時に拘束された2人目のカナダ人が、北朝鮮との交流事業に関わるマイケル・スパバ氏であることが13日に明らかになった。その後も、19日に3人目のカナダ人の拘束をカナダ政府が発表するなどカナダ人の拘束が続いている。

 「金正恩の友人マイケル・スパバ氏がスパイ容疑で拘束」との一報は、滞在していたタイの英語ニュースで知り耳を疑った。

 拘束されたのは中朝国境の丹東でスパイ容疑とはっきりと伝えていた。

 記者は、スパバ氏と2度会ったことがある。1度目は、2016年北朝鮮。2度目は、本サイトでもお伝えした2017年4月、都内で開催されたセミナーでだ(参照:朝鮮半島情勢が緊迫を増す中「金正恩党委員長と直接会えるカナダ人」が都内で講演会)。このときにはセミナー後に懇親会があり話も聞かせてもらっている。面識ある人間がスパイ容疑で拘束されるのはショックである。しかも中国だからなおさらだ。

◆拘束されたカナダ人、マイケル・スパバ氏とは?

 マイケル・スパバ(Michael P. Spavor)氏は、中国吉林省の延吉を拠点に「白頭文化交流社」という北朝鮮との交流事業を行っている。彼を有名にしたのは、元NBAのデニス・ロッドマンを金正恩党委員長へアテンドしたためだ。その際に3日間を金正恩氏の招待所で一緒に過ごした経験から金正恩氏の友人と言われる人物だ。

 北朝鮮の観光名所である妙香山のふもとにある国際親善展覧館。ここには北朝鮮の指導者へ世界中から贈られたとされる贈り物が展示されているのだが、ここの金正恩氏関連の写真パネルに一緒にスパバ氏も写り飾られていた。2017年1月当時、正恩氏と外国人が一緒に映る写真はこの1枚しなかいと現地ガイドは説明していた。

 北朝鮮の書籍などを販売する「レインボー通商」の宮川代表は2年前に延吉でスパバ氏と会っている。

 「マイケル・スパバさんと延吉市内のレストランで会食して意気投合して彼の自宅兼事務所へも招待されてそのままお邪魔しています。市内中心部からタクシーで10分くらいの場所で、ロフト付きの2、3部屋ある高い天井が印象的なおしゃれなマンションでした。こんなおしゃれな部屋が延吉にあることに驚きましたが、独身の彼の部屋はきれいに整理整頓されており、暮らし向きはいいように感じました。

 スパバさんは金正恩氏のことを『崇高な人物』と言っていました。結局、スパバさんとは6時間ほどビジネスについての意見交換したのですが、スパバさんはオープンで気さく人だなと印象を受けました」(レインボー通商宮川淳代表)

 スパバ氏は、セミナーで自身の白頭文化交流社はNGO団体だと説明していたが、中国での組織実態はなかったようだ。

 「スパバ氏の組織は中国で登記されたものではなく、屋号のようなもので、中国の国内的にはフリーランス的な活動だったと思います」(瀋陽の朝鮮族経営者)

 北朝鮮との交流事業の一環で、中国人や欧州人など向けの北朝鮮ツアーを企画し、スパバ氏もしばしばガイドとして同行していた。今年2月8日の北朝鮮の「朝鮮人民軍創建日」には平壌から軍事パレードを「ツイッター」中継をして平昌五輪をきっかけに関係改善を模索していた韓国関係者を驚かせていた。

◆公安にもパイプがあったはずが……

 スパバ氏の拘束については、「ファーウェイ」問題でのカナダへの報復であることは容易に想像できるが、他にも「狙われる」要因があったという。

 「マイケル・スパバ氏は韓国に北朝鮮へ投資目的の資金を集める会社を最近設立したらしくそれが一因になっていると聞いています」(国際人権団体関係筋)

 事実、スパバ氏が中国当局に拘束されたと見られる10日から訪韓する予定とのツイートがあり、丹東で拘束されたのは企画した北朝鮮ツアーへ同行した帰りだったのかもしれない。丹東から入国した直後だとしたら中国当局に狙い撃ちにされていた可能性が高い。

 前出の瀋陽の経営者の話のようにスパバ氏は中国では正式な組織ではなくフリーランス的に活動していることを記者は別の関係者から聞いて知っていた。そのため、昨年のセミナー後の懇親会で直接、「ビザとか公安対策などはどうしているのか?」と質問した。

 彼の答えは、「自分は、延吉政府から優遇されているので延吉空港でもVIP口から入国するし、荷物もノーチェック、マルチ(出入回数の制限がない)ビザを持っている。公安とも仲良くしているからまったく問題ないよ」と教えてくれた。

 話を聞いて、そんな優遇があるのかと驚いたものだが、それが、「中国の国家安全に危害を及ぼす活動に関わった」としてスパイ容疑で拘束である。

 スパバ氏は、ファーウェイ問題が発生した時点で中国退去を考えなかったのだろうか。

 中国国内問題に詳しいジャーナリストの話からすると、スパバ氏は自分には「強固な関係」=人脈・特権があるから平気だと油断していたのかもしれない。

 というのも、どう考えてもスパバ氏の活動は中国政府を刺激するような活動ではなく、そんな強固な関係が一夜にしてガラガラと崩れ去ったとしたら、改めて中国が世界最大の人治国家であることを思い知らされるような出来事だ。

 酒を酌み交わした人間が厳しい環境下で拘束されていると考えると忍びない。マイケル・スパバ氏の無事と早期解放を祈りたいと思う。

<取材・文/中野鷹 Twitter:@you_nakano2017>

 https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%a7%e6%8b%98%e6%9d%9f%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e3%82%ab%e3%83%8a%e3%83%80%e4%ba%ba%e3%81%ae%e4%b8%80%e4%ba%ba%e3%81%af%e3%80%81%e9%87%91%e6%ad%a3%e6%81%a9%e3%81%a8%e3%82%82%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%97%e3%82%92%e6%8c%81%e3%81%a4%e4%ba%ba%e7%89%a9%e3%81%a0%e3%81%a3%e3%81%9f/ar-BBRfyjk#page=2
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