先月の28日、福島県の柳津町の斎藤清美術館に行った事は日記に書きました。
その時にも書きましたが、斎藤清は福島県の会津坂下町の出身の版画家です。
僕は特に、会津の雪を描いた版画が好きです。
その斎藤清と川上澄生の版画展
「斎藤清と川上澄生 版表現のいろどり」展が鹿沼市の川上澄生美術館で開かれていて、
期間が明日までなので、今日行って来ました。
川上澄生美術館は、鹿沼市が開設した美術館で、可愛らしい建物の良い美術館です。
詳しくは下記をご覧下さい。
https://blogs.yahoo.co.jp/tennnennkozi/63627987.html
川上澄生は旧制宇都宮中学の英語の教師をしながら版画の制作をした人です。
戦後は宇都宮女子高の講師をしていました。
1926年(大正15年)、国画会に木版画作品「初夏の風」を出品し、
川上澄生の代表作となっています。
棟方志功はこれに触発され版画家への転向を決意したとのエピソードがあります。
南蛮趣味と言うのでしょうか、独特の雰囲気の作品が多く、僕も好きです。
先日、宇都宮市内で青木理さんの版画の個展に行った事も日記に書きました。
青木さんとお話をしましたが、
宇都宮では版画をやっている方が多いですねと話をしたら、
やはり川上澄生の影響は大きいでしょうとのお話でした。
そのような訳で、好きな版画家二人が名前を並べた展覧会ですから、
これは行かねばと思った次第です。
川上澄生の作品は、川上澄生美術館所蔵の版画を中心に、
川上の創作の全体像が分かるような展示になっていました。
僕の好きな南蛮趣味の版画も何点か出ていました。
斎藤清は、福島県立美術館と柳津の斎藤清美術館所蔵の作品が出ていました。
1936年(昭和11年)の日本版画協会展で初入選した「少女」は、
油彩画のような多色刷りの版画でした。
また、1951年(昭和26年)の第1回サンパウロ・ビエンナーレに出品し、
在聖日本人賞を受賞した「凝視(花)」も出ていました。
そして会津の雪の版画です。
1938年(昭和13年)と1940年(昭和15年)の作品3点と、
1987年(昭和62年)の作品2点が出ていました。
50年近くの歳月を経て、やはり完成度が全然違うと思いました。
戦前の素朴な感じの作品も好きですが。
美術館が小さいので、作品は全部で68点でしたが、
二人の作品の全貌が分かるような良い版画展だと思いました。
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