美化

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【美化】びか
[名](ス)　美しく変化させること。
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子どもの頃

学校の係に

美化委員というのがあった


教室の整理整頓や

窓辺の花瓶の花のお手入れなど

男子にはあまり人気のない係


あの頃

美化委員は

ぼくらのクラスを

美しく変化させてくれていたのか...



ひとは往々にして

過去の自身の記憶を

美しく捉えがちだと思う


まあ

個人の内面の主観であるのだから

他者に関わらない部分においては

何をどう思っても自由なのだが



過去の記憶だけではなく

今現在の感情も

美化して感じ取ることに

特に異論はない


ひとって

そういうものだから



けれども


どうしても

どうしようもなく

自分自身が醜く映り

自分だけの美化能力では

処理しきれないとき...



ひとはきっと

そんな自分に

絶望するんだとおもう



そんなときに

そっと差し伸べられた手



その手はきっと

自身の醜さを

少しだけ違う角度から

見つめ続けて

くれていたのかもしれない




モノの捉え方って

観点　感じ方によって

ちょっとずつ変わる



感情があふれすぎていて

心が いっぱいいっぱいのときに

ちょっとだけ視点を変える


ほんの少しの

力を寄せてくれる

そんなやさしい手




こんなぼくにも

そんな　美化委員は

まだ　どこかに

いてくれるのか...



べつに

花で周りを

綺麗に飾ってくれなくてもいい



ただね

少しだけ...



安らげる気持ちに


なりたいだけ