今日は朝の内は曇りだったのですが、午前10時頃から雨になり、
一時は、結構強い雨脚になりました。
雨の中、散歩に行く訳にもいかないため、映画を観に行って来ました。
映画のタイトルは、「ゲンボとタシの夢見るブータン」です。
場所は例によって、ヒカリ座です。
今回は、1回観ると1つ溜まるポイントが、5個になりましたので、無料です。
映画館で上映を待っていましたが、誰もいません。
僕だけだと、料金を払っていないので、申し訳ないなぁと思っていたら、
予告編が始まる直前に、1人小父さんが入って来て、ホッとしました。
ブータンに行かれた方もいるかも知れませんが、ヒマラヤの麓に位置する小国です。
2011年に、ジグミ・シンゲ・ワンチュク国王夫妻が来日し、
幸福度ナンバー1の国として、有名になりました。
しかし、本当の国状はどうなのかとなると、よく分かりませんでした。
この映画は、
世界で初めて劇場公開されるブータン人作家によるドキュメンタリーとの事なので、
観てみたいと思いました。
映画は、ブータンの小さな村に暮らす長男ゲンボ(16歳)と、
ブータン初のサッカー代表チームに入ることを夢見る妹のタシ(15歳)の2人を
主人公にしています。
ゲンボは、家族が代々受け継いできた寺院を引き継ぐために学校を辞め、
戒律の厳しい僧院学校に行くことを父親に勧められ、思い悩みます。
父は、子供たちが将来苦労することなく暮らせることを願い、
1000年の歴史を有する寺院をゲンボに継いで欲しいと言います。
誰も継がないと寺院の財産を親戚にとられてしまうと心配しています。
母親は、外国人に説明するためには英語が必要だと、学校を続けさせようとします。
下見に行った僧院の学校では、入校する生徒が極端に減っているとの話もあります。
タシは、自らを男の子だと思う性同一性障害の子です。
タシは代表チームへの選抜合宿に参加しますが、選ばれませんでした。
そのため、最もタシを理解してくれる兄のゲンボには、
僧院学校に入って欲しくありません。
二人はこれからどうするのでしょう?
二人で、聖なる岩に登るシーンで映画は終わります。
ブータンに暮らす人々の様子が、
豊かな自然と、綺麗な仮面舞踊の祭などのシーンを織り交ぜながら描かれています。
若者たちは、それぞれがスマホを持っていて、ゲームや好きな音楽などに接しています。
タシの性同一性障害について、
父親は、前世は男の子で、それが影響しているのだろうと静かに語るシーンが、
特に印象に残りました。
急速な近代化の波が押し寄せるブータンでの、
子供たちの想いと、親の願いが描かれていましたが、
それは世界中どこでも同じような家庭での問題なのかも知れません。
最後の岩に登るシーンは、彼らの明るい未来を象徴しようとしたように感じました。
10年後、彼らがどうなっているのか、知りたいと思いました。
ログインしてコメントを確認・投稿する