遠くへ行きたい

しげちゃんが３ヶ月で北海道のすべての道の駅走破をしたという。

休みの日には常に出かけていたのだろう。
新車のキャンピングカーを買えば、そりゃじっとしてはいられないだろうなと思う。

キャンピングカーの良いところは、思い立ったら宿のことは気にせず旅に出発できる事だ。

距離感が変化する。
稚内、網走辺りはそんなに遠く感じなくなった。

やっぱりキャンピングカーを買って元は取っているなあと思う。

しげちゃんの現在の憧れは

「早く毎日が日曜日の生活をしたい」

という事らしいが、北海道を巡り尽くしたら本州まで足を伸ばしたいだろう。

そうなるとひと月、ふた月の長旅となる。
仕事をしていたらそんな長期の休暇は無理だ。

「定年に早くならないかなあ」

と思ってしまう。


以前岩内の道の駅で会った引退した電気屋さんは札幌市の新川に住んでいるのだが、
もう何ヶ月も本州を巡ってお盆に戻ってきて家の近くまで来たのだが、そのまま家に
寄ること無く素通りして旅を続けていた。

確かに長く旅をしていると家に帰るのが寂しくなってしまって

「まだまだ旅をしていたい」

という気持ちになる。

この人も夫婦で旅をしていたが、夫婦でのキャンピングカーの旅は仲が悪いと出来ない。

「あんた一人で行ってきなさい」

と言われて代わりに犬を旅の連れとしてきたとか、道の駅の洗面所で出会った奥さん同士での会話で


「本当は私はホテルに泊まりたいんですけどね」


とか、男のロマンは女の不満を引き起こしがちだ。

やはり同じ価値観を持っていないとキャンピングカーでの長旅は出来ない。


日本全国の旅をしてきて思うのは、次の旅ではもっと一箇所にじっくりとどまってその土地をじっくり味わいたい。
そういうふうな旅をするなら半年以上かかるかも。

今度じっくり腰を落ち着けた旅をするとしたら島根、山口、九州を巡りたい。