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2018年10月23日21:35

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【IMAX版】公開50周年『2001年宇宙の旅』

http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=1833905&id=179936



10月23日、IMAXシアターで鑑賞。 観客7人。私以外は男性。うち若者1人。











この作品はぶっ飛んでいる。

本編がスタートした瞬間、それと分かる。
序曲も、終曲も、映像なしで延々聞かせるのだ。

昔のミュージカル映画には overture が付き物だったが、必ず映像とセットだった。
てか、「映画」なのに映像なしって斬新すぎるわ。


胸騒ぎを掻き立てる現代音楽で始まり、
「予定調和そのもの」といったウインナワルツで終わる。

深い。

オープングで鳴り響く『ツァラトゥストラかく語りき』と、
地球・月・太陽の直列(?)からの、日の出。

「復活」で始まる、圧倒的な映像詩。

これさえ拝めば、もう木戸銭はペイしたと思っていいだろう。ありがたや。





詳しくはレビューの方に書いた通り、最高の環境で
「ひたすら、シュールな映像美と音楽を堪能するのがオススメ」だ。





モノリスに触れた猿は、賢くなると同時に、同類を殺し始めた。
凶暴で利己的な存在に進化したのには考えさせられた。

目の光るヒョウに襲われるしかなかった頃よりは、幸せだろうか。



猿の時代から、一気に400万年ワープ!

2000年?2001年?の人類は、宇宙コロニーで暮らせるようになっていた。
モバイルはないが、クレカ払いで地球とテレビ電話できる技術あり。

レトロフューチャーなファッションが可愛い。
エンドロールで衣装はハーディー・エイミスと知り、「へえっ」と思った。

月で発掘されたモノリスが発する「キーン」に、ちょっとツッコミ。
木星まで届く音なら、もっと耳をつん裂くボリュームと圧じゃなかろうか。

また、月でモノリスに触れたフロイド博士は、なぜ進化しなかったのだろう?



ぶった切りでその18ヶ月後にワープ、
第3章はこの作品のハイライト「人間とAIの戦い」。

宇宙飛行士をチェスで楽々負かすHAL9000は、赤い目で人間を監視する。
ポッド内の密談をリップシンクで読み取り、先手を打ったのは流石。

「これ以上は時間の無駄です。さようなら」
穏やかなしゃべり方が怖い。

しかし、その後の詰めが甘くて興ざめ。
「ペッパーくん」ならともかく、あっさり人間にやられすぎだ。

とはいえ、冗談を言ったり人間の裏をかいたりできるようになったAIは、
将来、人間の不完全さを見て
「これなら自分が支配できる」と思いかねないのは事実だ。怖い…。



HAL9000を返り討ちにし、単独飛行で木製まで辿り着いた
(この設定、かなり無理がないだろうか?)
ボーマン船長は、スターゲイト?から、なぜか高級ホテル風の部屋に着地。
そして、食事したかと思えば、あっという間に老衰死。
部屋に、モノリスがぬっと出現する。

そうして、一度見たら忘れられない「胎児と地球」のラストシーンになだれ込む。

なんじゃこりゃ???だけど、
「これでいいのだ。」と、バカボンのパパ風に語ってみよう。

生命は復活し、物語は続いてゆく。




ツァラトゥストラは、永遠回帰の思想を語った。

「たった一度でも心からの喜びがあれば、人生は何度でも繰り返すに値する。」



「美しく青きドナウ」の完璧な調べに酔いしれ、
最後、暗い画面にワーナーのロゴが浮かぶまで(元はMGM作品)、
作品の余韻を味わってから席を立ってほしい。






【関連】

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