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2018年09月30日14:50

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水路海底に未知の沈船 マラッカ海峡、日本の調査で確認

 下記は、2018.9.30 付の産経ニュース【独自】です。

                        記

シンガポール=吉村英輝】海上交通の要衝マラッカ海峡の海底で、これまで知られていなかった、沈船らしき多数の突起物が確認されたことが29日、分かった。日本と沿岸3カ国の共同水路測量で明らかになった。突起物の形状分析などを行い、情報を新たな海図に反映させる。中国などアジアの経済成長で航行船舶の増大が続く同海峡の安全管理強化につなげる。

 水路測量は、マレーシア、インドネシア、シンガポールの沿岸3カ国から、日本の公益財団法人「マラッカ海峡協議会」が要請を受けた。日本の測量会社が、今年3月5日から9月3日まで、水深30メートル未満の海底を対象に実施した。

 今回の測量では、水深約25メートルの海底で船の形をした大型で鉄製とみられる影を確認するなど、同様の未知の突起物を10数カ所で発見した。詳細は不明で、直ちに航行の障害とはならないため、引き上げは予定しない。潮流で海底地形が変化した可能性もある。

 この海峡には、座礁した商船のほか、先の大戦中に攻撃を受けた日本や英国の艦船や潜水艦などが沈んだままとされる。だが、詳細な記録が不十分で、全容は謎のまま。航行する船の底にぶつかれば油の流出事故にもつながるため、タンカーが低速航行と慎重な操舵を強いられる。そのため、海賊に襲われやすい状況を生む原因にもなっている。

 同海峡は、3カ国の領海が複雑に絡み合う。このため、日本が技術・資金協力とともに“調整役”となってきた。

 3回目となる今回の測量は、同海峡の半分にあたる約500キロの海域で、水深が浅く、危険な海底を対象に、今年から2020年まで3カ年で実施を予定。日本が東南アジア諸国連合(ASEAN)を支援するため06年に設置した日ASEAN統合基金(JAIF)の9億円が事業費として活用される。

 新発見の沈船など、初年度の測量結果は、シンガポールで9月24〜28日に開催した、同海峡の安全と環境に関する国際会議で、関係国や国際機関などに概要が報告された。

 関係者によると、同海峡を巨大経済圏構想「一帯一路」の重要地点と位置づける中国も今回の測量に関心を示し、3カ国に協力を申し入れていた。だが、「機微な情報が絡むため、3カ国が拒否した」という。

 同海峡が結ぶインド洋と南シナ海では、中国が軍事拠点化を含む覇権を拡大中だ。一方、日本は「自由で開かれたインド太平洋戦略」のもと、航行の自由と安全の維持を目指す。

 同協議会の加藤英一専務理事は、「測量で精度が上がった海図は、中東からの石油ルートとしてマラッカ海峡に依存する日本だけでなく、全ての海運関係者に恩恵を与える」と話す。

 http://www.sankei.com/world/news/180930/wor1809300009-n1.html
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