今年は、映画の当たり年かも。「判決、ふたつの希望」が評判通り良かったです!!
侮蔑的な言葉を浴びせられ、男はたまりかねて相手に手を出してしまいます。どこにでもある傷害事件かと思いきや、この作品の舞台はなんとレバノン。裁判は、難民問題や民族同士の対立感情が交錯していきます。
原題は "The Insult" (侮辱)。社会派で骨太なテーマを扱いつつも、終始「この事件、どうやって決着させるつもりなんだろう?」と引き込まれっぱなしでした。
http://longride.jp/insult/
(日本語公式)
あらすじの理解には影響は無かったですが、レバノンについて知ってないと、台詞が今ひとつ飲み込めない箇所も若干ありますね。まずレバノンという国、中東にありながら、キリスト教徒が40%を占めるというお国柄なのです。(←これは幸い事前に知った。)
あと時々「シャロン」という言葉が出てきますが、これはパレスチナ問題に対して強硬的に臨んだことで知られる、イスラエルの元首相。(←これは観た後で復習。) レバノンでは、パレスチナ人に対して侮辱する言葉を吐く際に使われるようです。「『シャロンのほうがまだ良かった』って思わせてやろうか!」とかね。
一方でそのイスラエルは、レバノン国民からしてみれば、たびたび紛争を起こしている隣国で、悪感情を抱く存在でもあるのですから複雑です。
本作の東京での上映は、今のところTOHOシネマズ シャンテ1館のみ。それでも評判の高さから、全国50館への拡大が予定されていますよ。(この流れ、「カメ止め!」に似てる。) 私が観たときは、5割くらいの入りでした。
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