2018全米Best4！!

■2018全米Best4！!
【錦織選手、大坂選手】
錦織選手、大坂選手･･･もう凄すぎです。

技術的にもメンタル的にも、恐らく、
この2018年のUS Open出場選手では、
トップクラスでしょう。
（つまり、来年はまたわからないわけですが）


【錦織選手 Best4】
2014年の決勝で、完全に手が出なくて、
暫く勝てそうもなかった3人
（Djokovic、DelPotro、Chilic）
の1人についにGrand Slamで勝ちました。

彼らが落ちてきたのではなく、
錦織選手が上がったという素晴らしさ。
試合内容も双方が非常にCleanであり、
また、技術的にも最高レベルで、
双方に拍手を送りたい内容でした。

まず、試合前、
WOWOWでCilic選手がインタビューを
受けていました。

「やっぱり、頭がよく、礼儀正しいナイスガイ」。

わざわざ日本のマスコミにも関わらず、
そのスタジオまで出向いたうえで、
冷静に、笑顔でインタビューに答える。

面白かったのがCilic選手の自己分析。
元々どういう選手で、何を努力したか。
さらに、錦織戦に対しては、
「数ポイントの差で決まるだろう」
と、Final set inを示唆していました。

かつて、全米決勝では、
3-6、3-6、3-6
とスコア以上の実力差があった試合で
圧勝したにもかかわらず、お世辞でなく、
トップ選手同士にしかわからない本音。

試合後、錦織選手は
「ファーストセットは2014年がよぎった」
というほどですから、お互いに強く
2014年を意識していたわけです。

逆に1st setのまま、
終わってもおかしくなかった。
実際、最近、Monte carlo（クレー）で
錦織選手は2回戦でCilic選手に勝った
とはいえ、そのときのCilic選手は
この人は雲泥の差のできでしたから。

それだけ、Cilic選手も調子が良かった。

だからこそ、ガチンコでぶつかって、
リベンジができてしまう錦織選手の
この日の頑張りが、あまりにも
素晴らしかったといえます。

“It's always a battle with Marin. It was great tennis today,”

“Monte-Carlo was really (a) surprise for me... Even though I had some pain, you know, I played through and that gave me a lot of confidence,”

“I wish I don't go to five sets every time but I try to fight every point even though I was a little bit tired,” Nishikori said. “Especially in the end... I really focused every one point at a time.”

最初の1文だけ見ると、
2014年時と変わらないように見えますが、
次の2文で、全く違う意味だと気づかされます。

できない結果にイラつくのでなく、
できるかもしれないことに挑戦する
「次の1ポイントへの喜び」
を感じてプレーする。

手首の故障という、
テニス選手にとっては最大の危機を、
あまりに遠い道筋と思われた行程を、
一歩ずつの地道な努力によって
乗り越えて、さらに新たなメンタル力を
手に入れつつある錦織選手だからこその
最高のシーンでした。


【大坂選手 Best4】
全米女子も実は一回戦から、
全部ではないのですが、チラチラ見て、
気付いたことがあります。

「今年はパワーヒッターが減った？」

女子で最後まで打ち切って勝つ、や
エースで逆襲していく、という選手が
あまり見られないという状況。
基本的には、スピン量の多い
ムーンボールで我慢しあう展開が
多い中で、異質なのが、
Serena Wiliamsであり、
そして、大坂選手。

特に大坂選手は、ムキムキな
筋肉から強打が放たれるのではなく、
むしろ、テニス選手としては細身。

つまり、体の使い方から、
ボールのとらえ方まで、
「普通の人とレベルが違う」
ということですが、
ついにメンタルが揃ってきた、
という感じがします。

大坂選手：
“I didn’t break a racquet,” (with a laugh).
“I fought for every point. I think that’s something that I’ve struggled with in the past. I think I’ve matured a little bit.”