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2018年07月23日10:50

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『レッド・ファミリー』感想

～韓国の鬼才キム・ギドクが製作と脚本を手がけた社会派ドラマ。幸せな暮らしを送っているかに見えるが実は北朝鮮工作員による擬似家族と、その隣人であるケンカの絶えない韓国人家族。対照的な2つの家族の交流をコミカルかつスリリングに描くことで、現在の朝鮮半島における問題を浮き彫りにしていく～　＜映画.comさんより＞

日本版ポスター

韓国版ポスター
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

英語版ポスター
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

劇場公開当時、見逃していて、それがいきなりシネマイクスピアリでリバイバル上映されることを知り、走って観に行ってきました

（先月のリバイバル作品『哭声／コクソン』はまたまた見逃してしまったあぁあ

）

最初、戸惑いました。
これは、笑っていいのか？題材的に、テーマ的に・・・どう、反応していいんだ？
工作員偽家族も、お隣の韓国家族も、その演技が、当初、どうにも漫画チックというか、やや大げさに思えて、これがまた戸惑いの一因。
だが、スパイたちが任務を遂行するところは、やはりシビアで恐ろしく・・・。
そのギャップというか、作品に溶け込むまでに時間がかかりました。

スパイたちにとって隣の韓国一家は、まさに「腐敗した資本主義の象徴」
・食べ物や衣類、とにかくあらゆるものをムダにする。
・ゴミの不法投棄
・借金
・喧嘩が絶えない
（いつも騒がしく、会話がくだらない）

だが、徐々に交流をもってゆく過程で、偽家族たちの心が揺れ動いてゆく。。。
隣の韓国一家は本物の家族ゆえ、好き勝手に話し、ゆえに喧嘩になる。自由だからこそ喧嘩ができている。
偽家族は、常に規律を守らなくてはいけなく、喧嘩する自由すらない。
工作員たちは、いつしか、軽蔑していた隣の家族にあこがれるようになってゆく。。。

・南北を象徴する場面
①両家の間には、白い垣根があるが、これがやたら低い。すぐにでも飛び越えられる。この高さは絶対に意図的
②韓国一家宅から偽家族宅に投げ込まれる死んだ鳥。生きてる時はおそらく両家を行き来してたかと。その鳥を偽家族の娘と、韓国一家の息子が一緒に埋めている。

どちらも３世代の４人家族。世代ごとに違った歴史背景がある。教えられた思想がある。

ある大失態を犯してしまい、母国に残された各々の家族の命と引き換えに4人に与えられたミッションは・・・隣の家族の暗殺。
やらなければ、自分の家族が殺されてしますしまう。
でも、でも・・・自分の家族を守るために、他人の家族を殺すなんて、間違っている。

最後の舟の上での’お芝居’は、もう、驚き＆感動！！！
手や足がああいう状態ですよ。
彼らが求めていたものが、ストレート以上にストレートにこちらに伝わってきて・・・泣きました。

未来への希望をたくされた世代に幸あれ！

キム・ギドクさんが監督やられていたらどうなっていたんだろうとか思いつつも、観れて良かったの４つ☆

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