卯月33句

卯月33句です。
傘寿の散歩肩に花散るロスタイム
散策の傘寿花散るロスタイム
人生に少し花散るロスタイム
兄弟の三味の音花の応挙館
兄弟の糸繋ぎたり花宴
兄弟の芸継ぐ花の応挙館
兄弟の繋ぐ家の芸応挙館
兄弟の一月三舟家の芸
自転車を倒す青嵐孫危うし
福君の贈りし薔薇よ竹の風
贈られし福君の花竹の秋
山笑う裕一郎に尻取句
空襲の夜よ動けぬ山笑う
バナナ見る軽業の娘は手より落ち
裏合わせ叩く雪駄の春の土
さくら並木過ぎ運転手駅へ折る
水垂れし隧道春の声響く
自転車を倒す青嵐孫危うし
春尽くし裕一郎に尻取句
夜の空襲動けず笑う山を照らす
夜の空襲照らす動けぬ笑う山
夜の空襲光り不動の山笑う
夜の空襲遠く不動の山笑う
青山河遠い記憶の紫電改
空爆の遠い記憶よ青山河
遠き空襲動かぬ山笑う
空爆の白き点滅青山河
空爆に動かぬ故郷笑う山
曇天に紫電の機音青山河
諏訪湖から下る天竜花筏
お花畑下る天竜川筏
背ナ丸く赤きマントや森の魔女
犬と話す二羽の兎と蝸牛