拙宅の居間にあるメインのボンボン時計です。
この形はダルマと呼んだり四つ丸と呼ぶそうです。
明治27年(1894年)に、松下房次郎という人が松下時計製造所を興じて
ボンボン時計を作製を開始。
この会社は明治29年(1896年)には日本時計株式会社へ合併されるので、
1894年〜1896年の間に造られたモノらしいです。
http://www.kodokei.com/clock2_10.html
で、このボンボン、いつしか
時打ちの回数が定まらなくなり、
遂にボンボンの爺さん、御乱心あそばされたか。という事で、
実は、可愛い見た目に反して
時打ちの音色にさほど魅力を感じていなかったせいか、
そのまま時打ち側の全舞を巻かずに運用していました。
流石に可哀そうで中を見る事にしました。
修理と云っても実に簡単な調整のみです。
数取りカマは、
歯車の切込みの浅いところは進んでいき
切込みの深いところでストップします。
ですから、切込みの深いところまでの切込みの数を数えて行くと
１、２、３．．．．１１、１２となっているのですね。
さて、
�△凌瑤箸螢�マと連結したピンが��の回転を抑えています。
時計の針が時報を鳴らす位置にくると
�，離團鵑��△魏，珪紊欧觧�で鍵を外して
��が回り始め鐘を打つという仕組みになっています。
此処に登場する、金属棒の曲がり具合を
適当な塩梅に調整できれば良いのです。それだけです。
左様な訳で、簡単に治りました。
しかし、やっぱり時打ち音が
ボーン、ボーン。ではなくて、
バァーン、バァーン。なんですね。この子は。
これと同じダルマの松下時計が実家にもありますが全く同じ音です。
鐘を叩くハンマーが金属だからですか、
精工舎の様に工夫があれば音色も変わってきます。
独逸のユンハンスに至っては
硬いフェルトで叩くので
まさにピアノの如し。
ヴォーン、ヴォーンと
妖艶で浸透力のある深い音色で時を告げます。
ま、明治時代。
JAPANクォリティがその程度だった頃の
佳き証としてそのままにしておきます。
（註：此処で云う時計は洋式時計の事で、和時計はその限りでありません。）
ログインしてコメントを確認・投稿する