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2017年11月18日14:57

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映画「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」

一昨日の木曜レイトショー、ユナイテッドシネマ岸和田で鑑賞。
スティーブン・キング原作によるホラー映画。

「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」It

児童失踪事件が多発する田舎町。
少年ビルの弟は、雨の日に外へ出かけた時に多量の血痕を残して失踪してしまう。
そんなビルの目の前には、IT(それ)が度々出現して恐怖に脅かす。
そのビルの友人たちも、ITに出くわす。
ビルたち7人の子供は、力を合わせてそのITに立ち向かおうとする。


スティーブン・キングといえば、古くは「シャイニング」「キャリー」や「ミスト」など、
数多くのSFホラー作品の映画化が多い大人気作家。
そういえば、今年は本人が脚本も書いた「セル」が公開され鑑賞したものです。

今回の「IT イット」
実は1990年にテレビ映画で映像化された事がある。
これは昔、ビデオレンタル(この時はVHSテープの時代)で鑑賞した事あります。
3時間近くあるこの作品
これを観た時は、まぁそれなりに面白いかな?な程度で、
話の入りは良いけど、全体的な構成やラストへの締めが急すぎて正直イマイチな印象。
主人公ら7人の子供編と大人編を交互に見せる展開であったのが駄目だったのか。
この作品の恐怖の存在ペニーワイズと呼ばれるピエロが後半いつの間にか出てこずで、
何故かラストに巨大なモンスターが現れたのが突発過ぎた感があった。

今回の映画化は2時間15分とホラー映画にしては長め。
前のテレビ映画が3時間近くあるのと比べたら短いが、
キングの小説自体がかなり長いので、映画にまとめるのも難しいと思う。
今回の映画化で良かった点は、


子供時代だけに絞って描いた点。
ピエロを前面に出して大暴れさせた点。
レイティングがR15+なんで過激なグロ描写。


この3点が大きかった。
今回の映画化は、もう本当に面白かった!


冒頭からかなり陰惨。
雨の中、幼い子供がピエロに片腕を噛み千切られ血まみれとは…これは怖い。
子供が主役だから、ソフトに思う人もいるが今回はかなり描写がハード。
子供騙しな事をせずに、直球に恐怖描写を次々と見せ付ける辺りは最高!

思うんだけど、ピエロって胡散臭くて何を考えてるか分からない怖さがある。
自分が子供の時に、某ファーストフードのピエロが何か嫌だった(笑)
一般的に陽気で明るいイメージに思われてるが、それだけに何か裏がありそうな雰囲気が何か怖い。
本作のピエロはまさに凶暴凶悪で、この存在感たるや!
このショックシーンは見応えあって、ホラー好きな私には最高だった。


内容は、キング原作の事もあり、あの名作「スタンド・バイ・ミー」のような少年ドラマが軸になってるのがいい。
中心の7人の子供は、全員いじめられっ子。
親が暴力的だったり、外に遊ばせない超過保護だったり、両親が亡くなってたり、
家でも学校でもずっと孤独。
そんな彼らが固い絆で結ばれ、ピエロに立ち向かっていく姿は熱かった。
7人の中に紅一点女の子がいて、そんな淡い恋もほのぼのしていい。
一見ホラー映画に見えて、実は子供たちの成長物語かもしれない。
全体的に凄く切ない。
何かこの切なさが私的には好きだった。


監督がアンドレス・ムシェッティ
この切なさはやはりこの監督だからこそと思った。
それもそのはずで、前作に演出したジェシカ・チャステイン主演の「MAMA」
この作品も、子供が中心となるホラー映画でラストといい凄く悲しくて切ない。
また登場するMAMAと呼ばれる魔物の描写が実に上手かった。
今回のピエロのペニーワイズの見せ方が、その前作のMAMAによく似ている。
何かこう得体の知れない物が、覆いかぶさってくるような恐怖感。
この監督の特徴的な演出が、今回はよりパワーアップしたように良かったです。


キャストでは、
有名スターは出てないが、子役の演技が光るキャストだった。

中心となるビル役のジェイデン・リーベラー
この子は、2年前に感想日記も書いた「ヴィンセントが教えてくれたこと」に出てた。
ビル・マーレイ相手に堂々とした演技を見せてましたが、あれから少し大きくなった今回も達者な演技を見せてくれた。

彼を始め、7人の子役がそれぞれ個性的で光ってた。
ちゃんと各キャラが立ってるのが良い。
その中でも印象に残るのは、唯一女の子であるソフィア・リリスの存在感大きかった。

怖いピエロのペニーワイズ役のビル・スカルスガルド
スカルスガルド?
この苗字にピンと来たもんですが、親父がステラン・スカルスガルド(セルヴィグ教授などでお馴染みの)兄がアレクサンダー(最近はターザンで)とグスタフ(出演作は未見ですが…)
の俳優一家スカルスガルドの一人。
最近では「アトミック・ブロンド」で拝見。
その血を引くせいか、この怖い演技が最高だった。
メイクしてるとはいえ、顔がね、表情といい悪意に満ち溢れていて凄かった。


本国だけでなく、日本でも洋画ホラーでは予想以上の大ヒットのようで。
「それが見えたら終わり」の邦題に惹き付けるものがあったかもしれない。
そのヒットを裏切らないホラー映画だった。
キング原作なのも大きいと思う。

実はこれが第一章で続編が予定されるとの事。
多分続編は、27年後となる子供らが成長した大人編になるかと思う。
キャスティングも気になる。
これもどうなるか楽しみ!
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