10月25日(水)
旅も折り返し。バンサパンに来て二日目はちょっとお休みムード。
昨日までさんざん海で遊んだ。
移動してきたコーラルホテルも海は目の前で、長い海岸線がずっと続いている。海で泳ぐもプールで泳ぐも良し、という立地なのだが、さすがに泳ぎ疲れているのもあってのんびり過ごそうと考えた。
夜中に雨が降って、折角干した洗濯物はびしょびしょになり、また絞りなおして干す。
部屋のベランダに直接太陽の光が当たるのは、午前中の割と早い時間帯だけ、ということも分かった。なので、明らかに一日天気が良いなら干しっぱなしでもいいのだが、そうでないなら「欲しもの台」をベランダから部屋に引き込んで部屋干しにした方が「早く乾く」とも感じる。部屋にはエアコンが付いていて、ここでは計画停電はない。
そう思ってお天気も良いし、外に干しておこう。そう思ったのは失敗だった。
朝食を食べに行く。普通のビッフェ形式なのだが、店員から「朝食クーポン」を要求される。そんなもの最初から受け取っていない、宿代にインクルードされているはずなのだが、私の勘違いだったろうか? お金払えば良いのか、微妙に分からない。
しばらく右左右左。そのうち、食べていい、という話になった。何がどう通ったのか不明。
パンは4種類ほど。チーズが好きなだけ切って食べられるように用意されている。野菜とハムがあって、それ以外に暖かいおかず。卵料理は目の前で作ってくれる。まあ、標準的なホテルのビュッフェというところだろうか?
デザートの果物がやはり充実していていて、この点はとても素晴らしい。昨日食べたフトモモの実も並べられている。だが、パインアップルのおいしさがここでも健在。素晴らしいです。
お茶は何種類か用意されているようだが、基本的にコーヒーなので、他のものは賞味していない。普通の朝食が進むように見えるのだが、ちょっと違和感があるのは、テーブルにはナイフとフォーク。スプーンとか箸はない。そして、お客のほとんどが
フランス語
をしゃべっている。
欧米系の人が多いのは確かなのだが、今までのように英語主体の宿ではない。タイ語がほとんど話せないので英語が標準の方が助かるのだがここではフランス語の方が標準の様子、英語が余り分からない店員もいる。
パンと野菜やチーズがあるので、相変わらずサンドイッチを作って食べる。窓際の海の見える席で食べていると、くちばしの黄色い鳥がぴょんぴょんと跳ねながら人のおこぼれにあずかろうとしている。この鳥は毎日同じような行動をしていて、カメラに収めようとする旅行者も多い。
イヌやネコはいない。
イヌとかネコは、どこの宿にでもいるわけでは無いが、割と解放された敷地なのに全くいない、というのは近くにもそうした動物を飼っている人がいない、という事実を示している。昨日渡ってきた船着き場からは直線距離で3〜4kmほどだと思うが、船着き場周辺には、犬は数えられないぐらい飼われていた。
日本では考えられないが、この辺のイヌは基本放し飼いなのである。それでもそれぞれのイヌに特定の飼い主はいるのだろう。他の敷地に来て勝手に生活をするわけではないようである。
食事が終わると、ツアーに出かける人とプールでのんびりする人に分かれる。ホテルからは色々なツアーが企画されていてその中には コ・タル島ツアーもある。日帰りだけではなく2泊のツアーも。
え、それですか?
つまり、2泊でコ・タル島に来ていた人の中には、こっちのホテルを本拠地にしてそこからツアーで参加する人もいるってこと。
プール周辺はフランスそのものの雰囲気。勿論、フランスにはこんな場所はないが、フランスの旧植民地エリアで見られる典型的なリゾートのタイプになっている。エマニエル婦人の映画そのまんまみたいな風景。
プールではしゃいでいるのは子どもばかりで、大人は静かに日光浴。
これは、ビーチサイドでも同じ。
ただ、海に入る人は結構いる。
海に入って割と長い時間海水浴をするのである。
私も海に入ってみたのだが、何か皮膚に刺すような痛みが走る。クラゲでもいるのかと思って海水中を調べてみても、ちょっと濁っていて良く分からない。雨が降ったせいもあり、海の透明度はとても悪くなっている。あんまり長い時間泳いでもいられない。
泳ぐのはほどほどになった。
プールサイドのビーチベッドでのんびりしていると、鳩が飛んでくるのが見えた。彼らは、プールサイドまで歩いて、おもむろにプールの水を飲み始める。
「鳩がプールの水を飲む」
これは思わぬ出来事だった。
たぶん淡水だと思われる池は、ホテルの周りに沢山ある。
本当に淡水かどうか?
これは分からないのだが、このあたりの地形は、海岸に沿って低い砂丘が形成されているようで、海岸線は真直ぐなのだが、海岸線から10メートルぐらい離れたところに池が形成されやすい。池のそばまで行ってワニがいないか調べてみたが、この旅行中に野生のワニには出会わなかった。
まあ、いくら田舎だとは言っても、そこそこ人も暮らしている場所。普通に考えればそんなところに野生のワニはいないだろう。いたら捕獲されて、どこかの国立公園に移動させられたり動物園で飼育される、と思う。
以前に、動物園からワニが逃げた時にはタイ政府が、ワニを捕まえて食べないようにおふれを出していたことがある。タイ人が「野蛮」だとか思わないが、ワニの肉は淡白で美味しいので、魚を川や海で捕まえるのと同じように、ワニが川で捕まえられるなら食べてしまう人もいるだろう。それで、世界中のワニが絶滅の危機に瀕している実態もある。
そうした池には鳩は見られなかった。もしかしたら淡水ではないのかもしれない。
とにかく、プールの水は割ときれいなので、鳩にとっては良い水場になっている様子。
ひとしきり遊んだら、一度部屋に戻って、服に着替え、お昼に近所のお店を訪ねる。
ビーチサイドに作られている素朴なカフェ。
ここで、ケーン・マッサン と トム・カー・ガイを注文してみる、どちらもできるとのこと。タイの料理屋はどこも対応力が高い。煮込む時間とかどうしているのかは知らない。分からない。割と短い時間で作れるのだろうか?
海を見ながら辛いタイ料理に舌鼓を打つ。だったはずだが、思ったほど辛くはなかった。水を大きなボトルで頼んだが全然余ってしまった。そのことは置いといてドラゴンフルーツのジェラートを食後に注文。待っている間に雨が降るが、屋根の下なので問題はない。のんびりジェラートを楽しむ。
また、空も晴れてきて、午後の日差しも傾いてくる中、一隻のボートが見えた。ボートは最初船着き場に向かっているかのように見えたが、だんだんその影は大きくなり、どうもこちらに向かってきている。そしてホテル前の海岸で停泊して、、、でもこんなところに桟橋はないのだ。どうやってみんな降りるの?と思ってみているとエンジン止めて、海岸ぎりぎりまで船を寄せてくる。
その状態で、荷物を持った7・8名が下船。
ツアーでコ・タル島に行ってきたのね。
ちなみに、コ・タル島はこのホテルのビーチからでも悠然と見えている、直線距離だと10kmも離れていないはず。
そうやって海を眺め、ひとしきり楽しんでから部屋に戻ると、洗濯もの全滅でした。(当たり前か)
また、絞りなおして、もう日が当たらない時間帯なので部屋干しに切り替える。
メイドさんがまた果物の盛り合わせを持ってきてくれる。メイドさんにはきっちりお礼を言う。彼女はこのホテルでの滞在中、どこであっても笑顔で声をかけてもらった、優秀なメイドさん。
私も、コ・タル島での生活を経て、サワディー・クラップ、コープクン・クラップの二つの言葉を覚えてきたので、ホテルの従業員には事あればいつも両手を合わせてあいさつするようにしていた。このため覚えも良いようで、日々段々丁寧に対応してくれるようになってくるのである。
サワディー・クラップ 挨拶の言葉
コープクン・クラップ お礼の言葉
朝食の件があったので、フロントに行って話をしてみると、フロントのお姉ちゃんは朝食はすべての部屋にインクルードされているので部屋番号だけで食べられます。と
いや、そんな単純なルールなのに、あの朝食バウチャーは何?
実際に多くのお客がバウチャーを使っていた。 この点は、最後まで謎のままだった。
お昼をたっぷり食べたので晩御飯はいらないと感じた。
フルーツの盛り合わせと、まだ手元に残っているスナック菓子で、部屋のミニバーのビールを空けて晩御飯にする。タイのポテトチップスは結構うまい、味付けが優秀。
夕日は6時には落ちてしまう。そしてあっという間に真っ暗。
おやすみなさい。
後で帰国してから分かったこと。
この日から29日までは前プミポン国王の葬儀が行われた。私は旅行前にはこの事実を全く知らなかったが、テレビのニュースなどで流れる国家行事の映像などで、通常ではない何かが行われている、というのは薄々感じていた。今から思うと、バンコクのサイアムセンタービルの入り口で、警備の人に私が手を合わせたら向こうはびっくりして敬礼をしていたがその状況も、国葬が行われる、という事実が分かっていれば何となくだが理解できるものであった。それは、その後恐らく王様の車が通過していったことや、明日の日記にまとめられるバンサパン中心部でのお寺の行事などもそうである。
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