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2017年09月27日07:45

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日のどけし ー 吉田嘉七 ビルマ戦詩集より

ビルマ戦詩集 自昭和十九年一月 至昭和二十年一月 吉田嘉七


日のどけし ー 吉田嘉七 ビルマ戦詩集より


仏陀も笑み給ふか
黄塵野を霞め
梵唄遠くとろむ    ぼんばいとほくとろむ
地平限りなき国よ

見かえれば遥けし
ひとすじの並木道
合歓樹の下馬車行き  ねむのしたばしゃいき
洋傘させる僧行く   かうもりさせるそういく

敵機繁く来るとも
畑にカポックの綿舞い
パゴダの風鐸の水脈
流れては雲となるか

日のどけし、ビルマの
水ぬるむ河のほとり
げに、椰子の葉かげに
さんざめく裸の子等

イラワジ河畔にて




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