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2017年09月17日01:37

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昨日観てきた2本。

せっかくの3連休も、自然の力で台無しになりそう。

台風のやつ、なんであのまま右上の某国へ突っ込まず、変な角度で曲がってきやがるんだ?
ったく!!

明日は外に出られないかな、ってことで、朝から近所のスーパーへ食料品の買い出しに。
そこの駐車場では客の間で車の接触事故があって、朝からヤなものを見た気分。

実際、映画観に行くのは昼前からなので、今日は大阪じゃなく地元で映画を。
2本観て、天候酷くならないうちにと、早めの帰宅。

でも、これを書いている今、雨も小康状態。
嵐の前の静けさか・・・?



『エイリアン:コヴェナント』

「エイリアン〜」なんて、通し番号じゃなく副題がつくと、なんだかパチモン映画みたいな感じだが、リドリー・スコット御大による、「エイリアン」プリクウェル第2弾。

まったくの『プロメテウス』の続編であり、前作に多大な期待を抱いて裏切られた「エイリアン」ファンに対する、リドリー・スコットなりの「落とし前」みたいな印象。

これで納得しとくんなはれ、みたいな。

あ、『プロメテウス』が好きな向きには、たまらない映画になってたかもね。

でも、使命を帯びた宇宙船→信号をキャッチ→その惑星に降り立ち→生命体に遭遇→大パニック、って、物語の流れはまんま『エイリアン』をなぞっている。

それを言えば『プロメテウス』もそうだったが、なんかもっと違う方向での物語が観たかったなぁ、というのが素直な感想。

まぁ、そこに「ものづくり」の哲学を放り込むところが、リドリー・スコットのオリジナリティなんだろうけどね。


ジェド・カーゼルのスコアは、ゴールドミスが書いた『エイリアン』のモティーフをあちこちで使っており、先人への敬意と、これが『エイリアン』へ関連する作品である印象付けに成功している。

また、『プロメテウス』の旋律も、詳しく書けないが、意外な形で登場する。

物語自体よりも、スコアの使い方が面白かった。



『彼女の人生は間違いじゃない』

廣木隆一監督の最新作。

もともとピンク映画出身で、作品中に適度なエロを放り込むその匙加減が絶妙で、『800』以来注目している監督だ。

そういう作品を撮るかと思えば、JKものを連発したり、すでに公開を間近に控えている『ナミヤ雑貨店〜』のような作品も手掛ける。
そのふり幅の大きさには驚くばかりだ。

今回は、自身の出身である福島を舞台に、震災後のかの地で暮らす人々が抱える問題を一組の親子の姿に集約して描く。

原作は監督自身。

東北の震災後、あらゆる監督がテーマとして取り上げているが、表現者としては触れずにおれない出来事だったのだろう。
今回は監督自身の実体験やリサーチも行った上での物語なのか、他のそういった作品に比べるとより切迫したものを感じる。

ただ、このヒロインの生き方であったり、彼女の父親であったり、それぞれに行動については、そういうこともあるんだろうな、くらいにしか感じられなかった。

これは、どのように物語を描こうとも、理解するには、実際に震災とそれがもたらしたものがその身に降りかかった人にしか難しいんだろうな、と本作を観て痛感した。

壊れそうになった人間関係、親子の関係が、少しづつ修復していくポジティヴなラストは良かったと思うが、これはなかなか理解しづらいテーマだな、と。

誰かが描き続けていかなければならないテーマであることには違いはないのだが、詳しくは触れないけれど、いかにフィクションで描こうとも、それに勝るものは何か、いみじく本作のラストシーンにそれが顕著であると思った。

ヒロインを演じた瀧内公美については、『日本で一番悪い奴ら』での演技くらいしか印象がなかったが、本作では難しい役柄をこなしていて、じつにいい女優だと思う。
時折、田中美佐子を思わせるようなルックスだ。
本作を機に、さらに女優としての飛躍を感じさせる。

スコアは半野喜弘。
ヒロインの心情をピアノの短い旋律で表現印しているのが印象的だった。
全体的にあくまで控えめなスコアだったな、という印象。

廣木作品では『RIVER』、『さよなら歌舞伎町』でも主題歌を歌ったmegが今回も主題歌に起用。
彼女の歌う「時の雨」が深い余韻を残す。
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