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2017年08月17日01:09

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かけ値(江戸小話)

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ある日、店の旦那が小僧に、お客に品物を売りつける時のコツを教えてやりました。

勝ち誇り「いいか、お前は品物を売る時、かけ値をつけずに売ろうとするだろう。だからなかなか、商売がうまくいかないんだ。

品物というのはな、一文で売ろうと思うときには、二文と高く値をつけておく。

五文で売ろうと思うときには、十文と高く値をつけておくがいい。

そしてお客がまけろと言ったら、少しずつ値段を下げていくんだ。

これをかけ値と言ってな、商いをする時の大事なコツなんだ。

いいか、わかったな。これからは、全てこの要領でやるのだぞ」


さて、それから何日かたったある日の事。近所で、表情(びっくり)炎家「火事だexclamation」と、騒ぎだしたので、

小僧が急いで屋根の上にあがりました。そこへ旦那がやって来て、

勝ち誇り「おい、火事はどこだ?」と、聞きました。すると、小僧が、

少年家「はい、五、六丁(約5、6百メートル)も南でございます」と、答えました。

勝ち誇り「ほう、そんなに遠くなら安心だな・・・しかし、それにしては騒ぎが近いような気がするが」

少年家「はい、かけ値をつけて言ったので、実はもう少し近いです」

それを聞いた旦那が怒ってぷっくっくな顔雷小僧を怒鳴りつけました。

勝ち誇り「たわけ者exclamation火事をかけ値で言う奴があるかexclamation」すると小僧は、こう言い直しました。


少年家「では、かけ値をつけずに申します。火事は、すぐ目の前の五、六軒先でございますexclamation

家炎家炎家炎炎火の手がどんどん大きくなって、あらら、ついにこの家の屋根にも飛び火しましたよexclamation

勝ち誇り「・・・・・・」






ちゃんちゃん





( ̄ー ̄)教訓:秘書は賢い人を選び、上から物言わず思いやりをもって接する。さすれば・・・・・ぷっくっくな顔「この、ハゲ―――――炎」も言わなくて済むモンミるんるん






(14.10.26)







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