ますますひどい

新大阪駅で、誕生日を迎えた母ちゃんになんかちょっとしたもんを買っていこうと物色。
あら、グリル梵のビフカツサンドが売られてるやん。
新世界の老舗で、最近になって東京にも支店を出した洋食の店。
ここのツートップがビーフシチューとビーフヘレカツサンド。
店で食べたらけっこうな値段で、新大阪駅で売られてるお土産用のそれも、ふたくち大のが８切れの一人前は2000円で、ハーフサイズが1000円。
ふむ、自分で食べるにはちょっとハードル高し。
しかし、お土産やからまあええか。
翌日まで大丈夫となってたし、肉好きの母ちゃんと、同じく牛肉大好きなきみえおばちゃん用にふたつ購入。

家に着いて母ちゃんに渡すと、速攻で包装をほどいて、あっちゅう間にひと切れ食べてしまった。
そして、母ちゃんの口から衝撃のひとことが。

麻由美ちゃんも食べ、あんま美味しないけど。

思わずふたり、顔を見合わせる。
どう感じたかは人それぞれやけど、お土産、それも誕生日おめでとうと言って渡されたもんにそれはないやろ。
いつものことではあるものの、その配慮のなさに呆れてしまった。

頭はしっかりしててて、言ってることも脈絡が通っている。
ただね、感性が子供と同じにんってるんやね。
これを言うたら相手がどう思うか慮ることなく、よく言えば素直、悪く言えば無神経に言葉を吐き出す。
いやいや、難儀な話ですわ。

麻由美ちゃんとひと切れづつ食べたら、めちゃくちゃ美味いとまでは言わんんにしても、ひと切れ250円分の説得力のある味やったのにな。
きみえちゃんの反応がちょっと怖くなってきた。
日本中の美味いもんを現地に足を運んで食べ、美味いウニがあるからと、ヘリコプターをチャーターして礼文島まで行ったと言うほどのグルメで、しかも歯に衣着せない自由なおばあさんやし。