上を向いて歩こう

８月１２日は昭和６０年に日航機が墜落した日。
あの頃はまだ飛行機の料金が新幹線のグリーン車並みやっただけに、地位があったりお金持ちやったりする人も多く乗っていた。
黒木瞳と並び、宝塚歌劇の次代を担うと言われながら早くに退団して女優業をスタートさせていた北原瑤子もこの便に。
何年か前の日記でもちょっと触れた、弟みたいにかわいがってた小谷くんの親戚家族も合わせて８人。

小谷敏一（３７）▽妻かよ子（３２）▽長女小学３年友美（８）▽次女幼稚園児朝美（５）＝三洋電機北条工場勤務、兵庫県加西市鎮岩町。　
小谷昭則（３６）＝団体職員▽妻洋子（２９）▽長男小学１年直也（６）▽長女真理（２）加西市鎮岩町。親類の小谷敏一一家と万博帰り。

裏と隣の親戚宅が全滅した小谷くんはこのとき１１歳で、２歳上の姉、亡くなった親戚と同年代の両親といっしょに筑波の科学万博と東京ディズニーランドに行き、たまたま航空券が取れなくて新幹線で帰ってきて難を免れた。
小谷くんはいつも、うちだけは貧乏やったから飛行機取られへんかったんやと言うてたけど、そう言えるようになるまでにいったいどれくらいの時間がかかったんやろ。

人間の運命なんていつどこでどうなるかわからんもんやと、毎年、５２０人の犠牲者名簿を見ながら思う。
http://www.snet.ne.jp/milk32/123meibo.html
もう何年も前から８月１２日には名簿を見てるもんやから、覚えてしまった名前もいっぱいある。
いまにして思えば、九ちゃんがあの便に乗ってたのも、天の導きやったんかもな。
１２３便の事故と共に、誰が必ず頭に浮かぶ言葉を遺して逝ったんやから。
どんなことがあってたとしも、前向きに明るく生きればどうにかなる。
「上を向いて歩こう」。