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2017年08月12日22:50

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幻惑の千葉県

8/10〜11は、毎年夏恒例の館山家族旅行。
何故か、館山を異様に気に入ってしまい、今年の夏で3度目となる旅行だ。
旅行記を書くと長くなるので、数回にわけて掲載する。

まず、何故館山なのか?
僕自身が、千葉という県に非常に魅惑的なものを感じている。海に囲まれたこの県は、内陸部は開発の手が入らず、そのままの形で残っていたりする。内陸部に山を持つオーナーに言わせれば、どの土地も二束三文の価値しかないそうだ。
かといって、江戸川を挟んで東京都と隣接している地帯、松戸、市川、船橋、習志野、千葉などは、都会化していているものの東京より一昔時代が古かったりして、昭和テイストの東京をかもし出す煤けた地域。
僕は、小学生の頃、松戸に住んでいたのだが、東京の下町より退廃的な都市で、なおかつ農村地帯の残る不思議な空間だったことを記憶している。
さらに海岸部をみると、房総半島以南へ行くとこれまた不思議な世界。
北西部とまた違った別世界が開けていて、急に人種が変わる。
真っ黒に日焼けしたヤンキー家族があまた登場し、そいつらが何故か、若くして子沢山だったりするんだが、湘南ほど垢抜けていなく、本当に別人種なんじゃないかと思わせる。僕がみたイメージでは、概ね、木更津を過ぎたあたりからその人種が登場する。
僕は彼らを、愛情をこめて「房総族」と呼んでいる。
さて、その房総族エリア最南端の館山。千葉半島にあって最果ての地。そこは一体どんなところなのか、子供の頃から気になって仕方がなかった。
念願かなって、4年前にはじめて行ってみたんだが、自分が抱いていたイメージを裏切らない、素晴らしいところだったのである。
館山市に入って早々、「ようこそ館山市」の看板とともに半端な椰子の木があり、人もまばらな海。田舎のだだっ広い国道沿いにありがちな、大きいだけで客もまばらな店。そして、そこかしこにちょろちょろ登場する原住民・房総族。
僕らは、館山駅の近くの海岸、北条海岸の付近の民宿に泊まったのだが、最初に行った年は、大学のマリンスポーツ系の合宿所として利用されているところが多く、観光として来ている人はあまりいなかった。
このちょっと安上がりな南国気分を味わえる館山。無理して遠くの島なんかいかなくても、十分に陸の孤島でトロピカルだ。

さて、今年の旅行である。
昨年と同じく北条海岸にある民宿「きらく」へと宿泊した。
今年は館山に一番観光客が訪れる8/8の花火大会は、台風の影響で8/9に延期されたものの、花火大会直後は最もすいているだろう、また11日の祝日から混むだろうがその前日は逆に人は来ないだろう、という予測は的中し、8/10〜11の1泊は、「きらく」にはほとんど客はなく、特に僕らが泊まった別館は、ウチの家族でほぼ独占状態だったのである。
さらに、お盆の帰省ラッシュも見事にかわし、道路もすいていて、非常にサクサクと現地へ到着。
僕らは9時に出発し、13時には到着して、北条海岸で遊ぶことができた。
例年は
8/10 移動および海水浴
8/11 市内観光および帰宅
という行動なのだが、今年も同じく、である。
また、館山旅行の楽しみの1つに長距離ドライブがある。
車を持っていない我が家。この日ばかりは、家の隣の格安レンタカー屋で車を借り、思う存分館山まで車を走らせる。
首都高を抜けるまでは若干渋滞はあったものの、京葉道路から館山自動車道は、走っている車はほとんどなく、アクセル全開でぶっ飛ばせて、僕のドライブ欲を十分に満足させてくれる。
館山手前の南房総市の富楽里PAで一旦、食事休憩を取るのも毎回同じなんだが、富楽里PAで降りるとたちまち房総族との遭遇である。ああ・・今年もやってきたんだ、とここで感じるのである。

さて、「きらく」へは13時に到着したのだが、チェックイン時間には早いため、すぐさま隣の北条海水浴場へ車を止めて、海水浴。
ここも地元の人しか来ないような人が少ない海水浴場で、釣りをしにきたりダイビングをしにきたりする人もいる。
いつもライフセーバーのお兄ちゃんお姉ちゃんが数人いて、見張っていてくれるのも嬉しい。そもそも海水浴客がほとんどいないので、十分に目が行き届いている。
子供たちもすっかりはしゃいで、今年はカミサンが浮き輪を用意してくれたので、次男坊はすっかり浮き輪でプカプカにはまってしまった。
海で遊んでいると、地元の連中とおぼしきドキュンのヤンキー若者たちか集団で海水浴をしにきたのだが、すでに酔っ払っていて、その1人など水着を忘れたらしく、フリチンで海へ入っていた。
さすがに最後はライフセーバーの兄ちゃんに注意されてたそうだが、中にはタトゥーを入れているアホもいて、「さすがは東京じゃお目にかかれない房総族!」と1人感動していたのであった。
ちなみに、長男に
「おい、みてみろ。あの人チンコだして海入っているぞ」と言ったら
「おとうちゃん、ダメ。指差さないで!」と見ないようにしていた。
なんだよ、俺より息子のほうが常識人家よ!とちょっと切なくなった。
海でひとしきり遊んだ後は、「きらく」へチェックイン。
風呂へ入り、地元の海鮮料理店で海の幸を味わい、「きらく」の近くのセブンイレブンで酒・つまみなどを買って、部屋で晩酌である。
2階建ての家屋に、6畳一間の部屋が複数あって、共同便所、共同水道と、まさに合宿を行うにはうってつけの民宿である。やはり旅行はこういう宿が一番良い。
客は、多分別館全体で、僕のところともう一家族のため、子供たちは広々した民宿を我が物顔で遊びまくる。
1階のロビーに行ったら、「きらく」の小学校低学年くらいの子供がテレビで広島−中日戦を観ていてなんともかわいらしいのである。
こういうところで暮らすのも悪くないなー、と旅に出ると一度は思ってしまうことを、今回も思ってしまったのだった。
煩雑な東京の生活から離れて、ここは何とものどかな時間が流れている。
明日へ続く。

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