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2017年08月01日07:20

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深夜食堂fromソウル

新宿の路地裏で深夜0時からオープンする食堂を舞台にしたドラマ「深夜食堂」。
放送も深夜で、なんともしみじみする時間を楽しませてくれた3シーズン。
2015年には韓国でも放送され、年間最高人気外国ドラマ賞を獲得し、韓国でもソウルに舞台を移してリメイク。
このコンテンツは、世界中のどの街でも成立する構成やし、あちこちでリメイクされるんやないかと思ってたら、韓国に続いて、台湾、中国でも放送中って言うんやから、考えることはみんな同じなんやね。
その韓国版が先週からBS−TBSで放送されている。
店は本家よりいくらかこじゃれてこぎれいになってるけど、コの字カウンターや2階がマスターの住居になってるとこは同じ。
オリジナルでお馴染みの顔ぶれもみなさん揃っており、キャラクター設定も変わらない。

第7話「参鶏湯」
今日の深夜食堂には近くのカフェのオーナーがスタッフを連れてやってきていた。
参鶏湯を分け合う若い女性スタッフとオーナーの様子を見て、常連のひとりが、あのふたりは付き合っていると邪推する。
まさかと思ったマスターとほかの面々だが、しばらくしてそれが事実だと判明する。
結婚を誓い合ったふたりの間には、ひとつの問題が立ちはだかっていた。
男は43歳、女が21歳。
それだけならまだしも、女の両親は男より1歳下だった。
大反対した女の両親は娘を自宅に閉じ込め、携帯も取り上げてしまう。
しかし、反対すればするほど気持ちが募ることを悟った両親は、数ヵ月後に娘を解放し、今度は好きに遊びまわれという。
言われるがままに、合コンやクラブに足を運ぶ女。
男はそんな女を見守りながら、影になり日向になり支え続ける。
自分にはほかにできることがないから、せめて彼女に楽しくいてもらいたい。
やがて、男の真心に娘の母親がほだされて、クリスマスにはうちに来て、家族で参鶏湯を食べようと誘われる。
当日、すっかり男を受け入れている母親に対し、どうしても納得がいかない父親は愛用の自転車で出かけてしまった。
坂の多い小路を走る父親の元へ、自転車に乗った男が追いつき、ふたりはいっしょに走り出した。
こいつ、体力あるな。
男と父親は、連れ立って深夜食堂へ向かい、カウンターに並んで参鶏湯を食べる。
来年はうちの家へ食べに来い。
父親がぎこちなくつぶやいた。
後日、店にやってきた男の報告に驚くマスター。
嫁の母が妊娠中で、自分の子供と同じ時期に生まれるらしい。

オリジナルにはないストーリーやけど、韓国の文化が盛り込まれて話をよりデリケートにしている。
儒教の影響が強い韓国では、年長者の権威は絶対で、自分よりひとつでも年上の人は目上になる。
男と女の年齢差が22と言うだけでも大変なのに、女の両親が男より下だとなると、どちらにとっても複雑。
親にしてみれば自分より年下の息子にどう接していいのかわからない。
立場がわかってる男には、年下の両親に委ねるしか方法がない。

とまあ、そんな感じで、日本よりなにかとややこしく、貧富の差も大きい韓国を舞台にした深夜食堂は、オリジナルよりさらにしみじみした話が多く、しかも韓国流の笑いも散りばめられていて、とてもおもしろい。
マスターを演じるキムスンウの芝居がまたすごい。
名前は知らなくても、韓国ドラマや映画を見てる人なら誰もが顔は知っている役者さんで、ヤクザの兄貴分とか、刑事役で見かけることが多い。
この人の演技が、オリジナルの小林薫にそっくり生き写し。
セリフの出し方や表情の作り方、動き、所作、居住まいなど、なにからなにまでオリジナルのマスターと同じ。
違うところと言えば作務衣をデニムシャツに変えてるところだけ。
国やストーリーが違っても、やっぱり深夜食堂の世界観を作ってるのはマスターのキャラクターであり、そこが変わらないから韓国版も同じ空気をまとってるんやね。
今週でfromソウルの放送は終わるし、中国版もやってくれへんかな。


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