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2017年08月01日02:12

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第2683回 『無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21』読了

『無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21』読了。

ひろゆきファンの僕は彼の本や動画などはできるかぎりチェックしているので、総評としては取り立てて目新しいというところはなかったです。

「○○な人は馬鹿です」が口癖の彼が今回そういう言葉を使わなかった、あるいはマイルドに言い換えたところに編集者さんの技術をみます。

彼が以前言った言葉で印象深いものがある。ギャンブル関連の話題で、

「僕はメンタル弱いんですよ」

と、堂々と言ってのけたのだ、

いえいえ、本当にメンタル弱い人はそれを必死に隠します。

ひょっとすると「弱い」という自己評価は客観的に正しいのかもしれないが、その資質で一定の成功を収め健康的に生き延びていけるだけのシステムをこれまで生み出してきたということだろう。

そのノウハウの一端が書いてある本だといえる。

一つだけ意外だったのが、システム構築に長けた軍師タイプだと僕が思ってきた彼が実は戦闘者でありサバイバリストであったということ。

「いざトラブルとなったらキックボクシングでなんとかする覚悟がある」「出された食事はよくわからない物でもとりあえず食べる」「スケジュールを確認して腹を下してもいい準備をしてから各国の生水を飲む」等々。

動物としてのたくましさを感じる。身体感覚の裏づけがあってこその思考法ということなのだろう。

本書の弱点を一つあげるとするならば、この本を買うという行為自体が実はひろゆき的思考法から離れてしまうということかもしれない。

昔、パンクの入門書に「セックスピストルズのアルバムを買うという行為はパンクではない、友達の家から盗んでこそパンクだ」という言葉があったが、もしその言葉を使えば「ひろゆきの本を買うという行為はコスパ最強ではない、友達に勧めて買わせてから借りてこそ無敵の思考法だ」ということになりかねない。

偉そうなことを書いてしまいましたがそんなのはつまらない上げ足取りでして、仕事とお金という二つの価値観に縛られている友人の頭をほぐすために勧めるのには最高の本だと思いました。

………と、ここまではレビューで、ここからは西村博之さんに届くかどうかもわからない私信で、他の人はあんまり読まなくもいい文章です。(他人のラブレターはとりあえず読んでみたいという心理ぐらいはわかってはいるけども…)

書評を書いたブログをいくつかRTされてたのでもしかしたらチャンスかもと思いました。

歴史上の人物で会ってみたい何人かの1人に西村博之を挙げるぐらいに僕は彼に惹かれる。

「僕に会いたいとか書いている時点でセンスがない、この人馬鹿ですね」と言われても悪い気がしないぐらいに好きだ。

彼曰く「2ちゃんねるは誰でも作れる。成功したのは運が良かっただけ。手伝ってくれるボランティアがいたから運営できた。」

ボランティアを惹きつける魅力は何なんだ? 集まった人間を使いこなすのだって簡単ではない、仲良しサークルや足の引っ張り合いで終った連中を俺は山ほど見てきたぞ?

あるいは親交があった飯島愛が亡くなったさいの「芸能関係者なら彼女が干されていたことを知っていたはずなのになんだ誰もそれにふれないんだろう」という趣旨のツイート。

なんだその、友人を思いやる気持ちは伝わりつつも冷静と情熱の絶妙な配分の追悼は?

あるいはつい数十時間まえロケット発射に失敗した堀江貴文を思いやり、エジソンの「私は失敗などしていないよ。うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」 という言葉を引いて「ロケット開発ってそういう積み重ねのモノですよ。。と。」というツイート。

照れ隠しで「いや、だってロケット発射に失敗したデータってこんなにあるんですよ?この時点で批判するヤツの馬鹿さを指摘しただけですよ?」という未来予測までひろゆきマニアの僕はできるわ。

世間一般でいわれているネットで一発あてた世渡り上手でいつもヘラヘラしている奴、という評価だけでは僕は彼をつかみきれない。

実は熱量はかなり多いはずなのに、それとバランスを取るためのクールさもかなりのものだから大抵の人は彼を誤解する。

この私信を最後まで読んだ人がもしいたならば、西村博之とは本来かなりエモーショナルな人物だと思って本書を読んでいただければ、また奥行きのある評価ができるのではないでしょうか。



(*僕はヘテロセクシャルで彼女もいます。でも美人に惹かれるというのは、言い方を変えれば生まれつきのDNA配列に惹かれるということ。息が短い。才人に惹かれるというのは、謎解きのようなもっと長い楽しみ方ができる。こういうロジックの裏づけまで説明しようとする辺り、彼の癖まで移ってしまったようだ)
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