このBIG3の中で、本当の革命児だったのはあきらかにビートたけしだと思う。
タモリの功績は、所謂「密室芸」に光を与えたこと。
タモリなんかそもそもテレビに出けられる芸風じゃなかった。
似非インテリチックな芸風の人はそれ以前にもいっぱいいた。
だがタモリの場合、モノマネをやるといってもそれがイグアナだったり、
4か国語でマージャンをやるマネをしたり、果ては自分で言葉を作ってしまったり、
キワドいフレーズで女性タレントにツッコんでみたり。
公の前には出せない芸風に光を当てたのがタモリだった。
そういう意味では、部室芸のとんねるずだって、タモリの系譜だと言えなくもない。
ただタモリの場合、TVを作る側にタモリの芸風を理解してくれる人が居てからこそ。
自分の実力もさることながら、非常にラッキーだったと言える。
さんまの場合、本当の意味で最初に東京に根付いた関西芸人と言ってもいいかも。
当然、その前にも関西芸人は沢山いたが、さんまのように若くて普通に女にモテた、
つまり普通に東京のお茶の間レベルに受け入れられた関西芸人てのは、
今思えばさんまが最初だったのかも、と思ってしまうわけだ。
ただこの2人、確かにそういう意味でエポックメイキングな役回りだったといえるのだが、
とはいえ影響は限定的で、テレビの世界、芸能界に限った範囲の影響力だったと思う。
しかし「たけし」が与えた影響は芸能界だけにとどまらなかった。
よくツービートの芸風をして「毒舌」だの「毒ガス」だのというが、
あれは毒ではなく、言っちゃいけない「本音」を言ってただけなのだ。
それまで、テレビというのはお笑いはもとより、ドラマもアニメもバラエティも、
報道番組に至るまで予定調和があるべき姿で、本音を言うのはタブーだった。
そこにツービートが出て来て、「本当は皆、こう思ってるクセに!」
「お前らだまされるな、本当はアイドルだってコーマンしてんだぞ」
と本音をブチまけ、その刺激が強すぎたから「毒」だと言われたわけだ。
そうやって、本音がウケるとなるとテレビは逆に本音をウリにしだし、
世間一般も段々と、本音を言うのが当たり前の世の中になっていった。
そして今では建前で物を言うのは政治家くらいのものになってしまった...のかな?
まぁともかく、もしも「たけし」がいなかったら、或いは世に出てこなかったら、
本音を言うのもヨシとする雰囲気の世の中が来るのは、もう10年、20年は遅かったかも。
そのくらい、たけしの本音芸は刺激が強かったし、痛快だったわけで。
■お笑いBIG3 たけし、タモリ、さんま vs とんねるず、ダウンタウンらドリフに影響を受けた新世代の台頭…80年代お笑い革命
(日刊SPA! - 07月08日 16:23)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=81&from=diary&id=4658556
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