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2017年06月10日08:17

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現代スピーカー比較試聴 スペンドールSP200 v.s ソナスファベール アマティ・トラディション

ガルネリ・オマージュを2003年から使ってきて部屋も13畳から倍の25畳になることもあって、低音まで余裕を持って浪々と鳴るフロア型のチョイス時期か。

ダイナミック・オーディオ5555の店長 川又さんがたまたまソナス・ファベール社の最新作 SERAFINO Traditionのテスト中にたまたま立ち会わせていただいたのがきっかけです。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1960353790&owner_id=8290003

セラフィーノの完成度の高さに驚き、セラフィーノがいいのなら、トラディションシリーズ最高峰のアマティ・トラディションならいかほどのさらに良い点が出るのか?

ダイナ各フロア 300万オーディオ企画で疲れて帰宅して欲しい音との表題でも気に入っているスペンドールSP100がよければ、さらにフロアサイズでダブルウーハーの新作SP200と比較したらどうか?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1960485801&owner_id=8290003

川又店長に投げかけたら、双方を取り寄せて比較試聴させていただける機会を設けてくださいました。
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左の直方体がスペンドール社 SP200 ガルネリ・トラディションを挟んで右の背が高いのがアマティー・トラディションです。

事前に値段がSP200がペア240万円 アマティーが360万の差があるほか、アンプはいずれもESOTERICながら繋がれた機器に違いはあります。
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SP200には同社のプリメインアンプ Grandioso F1 200万円 入り口は一体型のSACDプレーヤーGrandioso K1 200万円。

アマティには入り口はESOTERIC Grandioso P1 /D1合計540万円。
プリアンプとパワーアンプ別 ESOTERIC Grandioso C1 (税別¥2,500,000.)のプリにパワーアンプは4台によるバイアンプ M1 160万円×4台

まずは川又さん定番のマーラー交響曲第一番「巨人」第二楽章 小澤征爾/ボストン交響楽団

これでは両者別の良さが発揮されました。

いぶし銀サウンドのブリティッシュトーンと、イタリアのラテントーンの明暗のバランス コントラスト表現の違いです。

これはもはや音の血統、国民性、音楽と楽器らの歴史と言い換えられる部分と聴きました。


FIFTY SHADES OF GREY ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK
3.THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL) 

スタジオマルチ録音のソース
パルシブな音が連続するソースです。
ドラムやベースの絞まりがまるで違って勝負になりません。

川又さんの弁を借りれば、着ぶくれしない低音 平蔵が日頃から曖昧さのない低音とはアマティの低音を言うことは明らかです。


UNCOMPRESSED WORLD VOL.1
http://accusticarts.de/audiophile/index_en.html
http://www.dynamicaudio.jp/file/100407/UncompressedWorldVol.1_booklet.pdf
TRACK NO. 3 TWO TREES / TRACK NO. 4 SAMBIENTA

川又さんからシンプルなサックスら2楽器だけの録音での空間表現(サウンドステージに着目)して聞いて欲しいと。

上下左右前後とアマティーからはスピーカーの存在が消えて、音が空間に自由に散りばめられている様。

サックスらの音が左空間の斜め上スピーカー位置から少し奥の定位した位置で鳴って、その後残響が右方上のさらに奥方向ら四方八方の空間に消えていく様が見えました。
まさしく音が見えるように聞こえました。

残念ながらSP200は冒頭写真のとおりの現代スピーカー推奨、壁から離して、壁からの二次反射を回避させるフリースタンディング設置に関わらず、音そのものはスピーカーは壁接着のそれと同じでした。

間にオーディオラック設置のスピーカーの間にだけ左右方向に平面的に演奏が展開されるかつての昭和日本家電メーカーアンサンブルステレオイメージ。
これではスピーカーは消えることなく、その存在は否が応でも意識させられます。

次にかかったのは瞬発性の高いドラムのアタックに注目して欲しいと。
“Basia”「The Best Remixes」1.CRUSING FOR BRUSING(EXTENDED MIX)

トスッと尾を一切ひかないアマティーに対して、どうしてもボンとなるSP200

元プロドラマーとして、アマティのバスドラムのアキュレートな音色表現には頬がほころびますが、SP200は音色不明になっていただけません。

むしろ戦前の設計ながら46センチ口径の古典設計、WE TA4181系ウーハーの方がアマティのようにバスドラムの音色表現モニターが出来ます。

SP200のウーハーも含めた低音設計は密閉型にも関わらず、宜しいとは到底書けません。

かつては平面型スピーカーAPOGEEからB&Wノーチラスら箱を徹底的に嫌ったオーディオ評論家で現代1番人気?の傳(ふう)評論家が言う、真四角の箱スピーカーのボクシ−な音とはこのこと?

・・・四角い平行面どおしの内部定在波の悪さか、箱鳴りが悪い方向に出てしまったか・・・現代水準のアキュレートな低音ではないことは明らか・・・


■DIANA KRALL「LOVE SCENES」11.My Love Is

ボーカルそのものでは両者甲乙つけがたい。

問題はクリスチャン・マクブライドのウッドベースのピチカート再生の低音の連続した音の解像度。

これもやはりアマティーが上。

持ち込み音源の加古隆のSACD アニバーサリーから富の攻防。

音を上から次々の重ねてオーケストレーションと生オケではありえない電子音とアコースティックの融合・・・そこにさらに加わる効果音・・・

圧倒的勝負差を持ってアマティが録音された100色を100色のまま、三次元空間情報・・・音が万華鏡的に散らばって余裕を持って提示。

SP200は混濁して30色・・・スピーカー間に二次元定位・・・もはや試聴も苦痛に感じて途中で再生を止めてもらいました。

SP200がせめて70色 80色程度の減退なら購入候補からの脱落はなかったかもしれません・・・

これでは加古隆さんや音響スタッフのしっかりオーケストラにさらに電子楽器や効果音を何十にも重ねていって、人間社会の富を巡る欲望、争いらを描いたSACD製作意図が失われて気の毒・・・


一緒に聴いた長野のオーディオ友人ともども、オーディオ的性能差は明らか。

アンプ、プレーヤーらの選定に精を出しても、最後のスピーカーでノズルを締められて、動脈硬化・・・。

せっかくプレーヤーやアンプに贅を尽くして音数をはっきりさせても、最後の最後でオーディオ信号を混ぜられてなんだかわからなくなってしまったのでは、アンプ以前が浮かばれないと思いました。

4Kビデオデッキ 4Kテレビチューナーを買って、昭和ブラウン管モニターに繋げたら結局最終的な画質は・・・といえば極端な表現ながらわかりましょうか。

ただSP200にはアマティでは到底出ない、別のブリティッシュサウンドという音楽性があるのもこれまた間違いない。

両方あればいいのだけど、古い音源のみならず、現代のクラシック ジャズ ロック ポップス 民族音楽らも聴いて奏者と音楽ソフト製作関係者の目指した現代の空気も感じたい。

オーディオ買い換えの楽しみとして、新しくしたらこれまで聞こえなかった音が聞こえるようになったという根源的な悦びを感じたい!

音源もかつてのレコードやCDのみならず、SACDからさらに上位のハイレゾ音源 ハイレゾ配信も積極的に楽しみたい立場からのチョイスは先に未来志向の設計のアマティー。

懐とスペースに余裕があれば現有のスペンドールBC2にさらに加えるか検討のうえ、サブスピーカーとしては伝統志向のSP200もという感じになりました。

次回はアマティを同じソナス・ファベール社のガルネリ セラフィーノと比較試聴できるという興味深い体験が出来たのでこれについて書きたいと思います。

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