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2017年05月29日21:53

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宮古の話と朝のおふれー「ジュラン」

今年に入って　
時々散歩しながら　花壇の小路に現れる殿方がお一人

白ぶちメガネに　手にはステｴッキ　
ゆっくりゆっくり歩いて通る

梅雨晴れのとある日　初めてお話をした

“懐かしいなあ・・・”

彼の視線の先には　クローバー「テッポウユリ」
去年　第二花壇に移植したばかりの苗だった

聞けば　生家は宮古の平良市から２０分ぐらいのところ

畑の小高い石崖には　たくさんのテッポウユリが咲いていて
歓び勇んで　家に摘んで帰ると　お母さんから
“蚊がくるから　少しだけ飾ろうかねェ〜！”と言われた話

“今にして思えば　香りが強すぎたのかな？”と　ポツリ

部落には　枝が地面に垂れ下がるほどの巨木な「グミ木」もあって
子どもの頃　みんなでワイワイもいで食べた楽しい思い出
実に　懐かしそうに話してくれた

そんなとき
ふわりと 風が運んでくれたのはクローバー「ジュラン」の花の香り

玄関先のフルーテｲなその匂いは　細い庭づたいから　
遊歩道にいた　私達のもとにまでやって来た
　
なるほど・・・
それは　黄色い小粒の蕾達が　一斉に花開いた証し

夏のはじまりを知らせる　優しい「ジュラン」の朝の揺れるハートおふれ

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