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2017年05月23日09:12

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スマートキーを偽装して車を盗む「リレーアタック」

日本経済新聞のサイトに「スマートキーの弱点突く車盗難 微弱電波中継し解錠」という記事が配信されていた。
かつては盗難防止装置のイモビライザーを解除してしまう『イモビカッター』が話題になったことがあった。その前のカーロケ事件も中国人窃盗団の仕業だった。先ずこの二つを振り返ってみる。

・カーロケ事件
中国人窃盗団が盗みに入っても、パトカーが来ると見事に逃げられてしまう。もちろん現場に近づけば回転灯もサイレン求める。なぜパトカーの接近に気づかれるのか?やがて原因が判明した。当時は(今でも)速度取り締まりを発見するレーダー探知機が売られている。この探知機の機能として覆面パトカーを見つけるためにカーロケ探知機能を付けた。カーロケ(Car Locater)とは、パトカーの自車位置を警察署で把握するものだ。GPSで測定した自車位置を警察署に無線で送るものだった。この電波は60秒に一回程度発信されていた。そこで、この周波数の電波を受信したら近くにパトカーがいることが分かる(電波の内容は和から名うてもかまわない、電波の存在さえ分かれば良いだけだから)
中国人窃盗団はこれに電池を繋いで持ち歩いていた、犯行中に鳴ったらパトカーが来たから逃げるとする。
これが分かってから、警察は電波をデジタルに変えてカーロケーターは関知できなくなった。残念、拘束で時々見る覆面パトカーは発見できなくなっちゃった。

・イモビカッター事件
車を盗むときに鍵を壊して40年くらい前のアクション映画のワンシーンだった。昔はこういう荒っぽいやり方で簡単に車を盗むことができた。たぶんセルシオが出てきた頃が普及し始めたんだと思うけど、キーにICチップを組み込んで、エンジンコントロールと通信させることで認証させて、認証が成立しないとエンジンがかからないというのがイモビライザーだ。ここにある種の装置をくっつけると直結やコピーキーでエンジンをかけてしまうと言うのがイモビカッターだ。これも一時期はやったものだった。

・リレーアタック
そして、今回のが「リレーアタック」だ。
今の車は、キーは持っているだけで車に近づいたりドアに手をかけると鍵が自動的に解除される、エンジンもプッシュボタンでスタートするものが多くなった。
これは、身につけているスマートキーと車両が通信していて認証がおこなわれているからだ。ただ、電波の到達範囲は車両から1m程度(あんまり遠くから鍵を解除しても困るしね)だ。そこで、鍵を持っている人(車を降りた人は鍵を持っているはず)に近づいて、この微弱電波を中継してやる。こういうのを無線の世界ではレピーターと呼んで、弱い電波を遠くまで飛ばすのに一般的におこなわれていることだ。
実行犯は盗む車のところで、この中継された電波を受けてやれば解錠、ハンドルロック、エンジンスタートが完了だ。
この「リレーアタック ツール」の価格は中国から20ドルで入手できるらしい。



これらを防ぐには、とりあえず車から降りたら誰かが自分の脇と自分の車の側の両方にいたら注意する。(中継役は子供とかカップルを装っているらしい)ドアロックを解除したらアンサーバックでハザードが一回光るから離れたところ解錠されて無いことを確認してから目的地に入る位だろうか?確実なのは鍵を挿してドアを解錠したり、エンジンをかけるタイプの車に乗ることかな?

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