ちょっと古い話になったが、９２・９３年の安田記念と９３年の天皇賞（秋）を制したヤマニンゼファーが死んだというニュースがあった。
私が競馬を始めた９０年代前半は、既に関東馬が壊滅的に弱かったが、その中で奮闘した関東馬といえばライスシャワー、ヤマニンゼファー、シンコウラブリイ、ヒシアマゾン、サクラバクシンオーが挙げられる。ということで、４０歳台になり、物忘れもするようになった私でもこれらの馬の戦績はスラスラと出てくる。
ただ、ヤマニンゼファーとシンコウラブリイについては、youtubeをもってしても全てのレースが映像で出てこない。しかし、私は９４年２月の東京開催が雪で中止になった時に「中央競馬ワイド中継（関東ＵＨＦ）」でこの２頭の全レース映像が放送されたのを録画し、今でも見ることができる。「だから何だ」という話だが、ヤマニンの鮮烈な新馬戦（９１年）や坂本騎手が「気持ちは分かるがもう少し追うように」と裁決委員に言われたシンコウの福島３歳Ｓ（９１年）のレースを見られるのはよかったと思っている。シンコウの方はあまりに手応えが違かったからだろうが、内で懸命に追われるマイネルヤマトの外を何もしないで半馬身だけ差をつけてのゴールというなかなか見られないレースぶりであった。
ヤマニンとシンコウに共通したのは、「前を走る」であった。ヤマニンは９２年京王杯ＳＣあたりまではダート戦で追い込むレースをしていたが、芝の重賞を走るようになってからは、先行して抜け出して粘るというのが基本スタイルとなった。シンコウも同じで、強烈な追い込みをするヒシマサルを制した９２年ＮＺＴ４歳Ｓはまさに「前が止まらなければ届かない」という典型的なレースだった。
ヤマニンゼファーで残念だったのが、９３年の年度代表馬になれなかったこと。あの年にＧ�気鬘仮，靴燭里魯筌泪縫鵑世韻世辰燭�、何故か「１年通してクラシックで頑張ったから」という訳の分からない理由でＧ�気狼堂崗泯云，世韻離咼錺魯筌劵任�選ばれてしまった。関東馬の悲哀を感じたことも思い出す。
全くの偶然だろうが、今日のオークスでのソウルスターリングの走りはヤマニンゼファーの走りとダブって見えた。是非、youtubeでのヤマニンゼファーのＧ�毅馨，犯羈咾靴討澆討曚靴ぁ�そして、最近の東京芝のＧ�汽譟璽垢覇┐押�先行から抜け出す馬が結構いて、それらの馬が全てディープインパクト産駒でないという点に気付く。今日のオークスでも１・２着はディープどころかサンデーサイレンスの血すら入っていなかった。アドマイヤミヤビの３着はまさに「上がり３３.９でも前が止まらなければ届かない」という至極当たり前の話を体現したことになる。外枠なんて言い訳をするのであれば、スタートを決めて前に取り付けばよいだけである。トウカイテイオーやイソノルーブルが９１年のダービーとオークスで２０番枠から優勝したのを知っていると、そんなことを思うところだ。
重馬場を理由にして桜花賞を負けてしまったソウルスターリングは超名馬としての道を歩むのは険しくなっているが、今日のオークスの勝ちっぷりを見ると、先々が楽しみであることに変わりはない。秋はどこを目指すのか分からないが、その走りに注目だ。
さて、話がガラリと変わるが、この日記でたまに触れるサンスポの競輪担当・宮本克美記者のことで少々。宮本記者は１８日木曜日からの函館記念の本紙予想をしていたが、ＳＳ班の村上義弘に一度も印を付けなかった。△や×すら付けない完全無印で４日間通したのだ。記者の予想の書きぶりから、どうも村上（近畿？）が嫌いのようだが、それを本紙予想でも反映させるあたりが宮本記者の真骨頂である。１９日の優秀戦での脇本雄太のコメントは「（村上とのセットが）続くと疲れます。（シリーズ中に）あと２回はあるでしょう。頑張ります」というものだった。カッコも宮本記者のものだ。この書きぶりにも記者の村上嫌いぶりを垣間見ることができる。
そして、今日の決勝戦でも、とりあえず「大竹歩が近畿を引っ張る」というのが本紙予想での基本になるはずなのに、新田祐大を◎にした。それ自体は宮本記者の慧眼（新田の優勝）だったが、残念ながら近畿４車を全員無印にしたため、予想としてはスカだった。それにしても、本紙予想で今日の決勝戦での近畿勢を完全無印にするという宮本記者の腹の据わり方は半端じゃない。このフリーダムさを許すのがサンスポの面白いところである。
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