ムッツリしんけんへのダメ出し

　ジャンプ＋で「ムッツリしんけん」（確か真拳だったかなぁ）という、クソどうしようもないエロコメが連載されている。作者は杉田尚。ちなみに今書いた「クソどうしようもない」という言葉自体は褒め言葉である。

＜あらすじ＞
　女性が超人化した世界で男は虐げられていた。しかしそんな中でも女への欲望を武器に戦う男が一人いたのだった……。

みたいな感じだった気がする。主人公の目的は「一番ベストな乳輪のサイズを探求する」とか、確かそんなクソどうしようもない感じだった気がする。

　主人公はムッツリパワー（MP）を様々な属性に変化させて（火やら水やら）、衣服を破る事が出来る。この世界の女性は素手でコンクリを簡単に破壊するほどの超人であるが、人前で裸同然の状態になると恥ずかしくて退散してしまうわけだ。あークソどうしようもない！（褒め言葉）


　ここまで書くと、まぁ少年誌にあるちょっとエロいギャグ漫画かなと思うのだが、「作者が本当はまったくエロに無関心なんじゃないのか？」と感じざるを得ないほどエロ描写が杜撰なのだ。

＜ここがヒドイ＞
１・セーラー服がクッソペラッペラ
　辞書の紙レベルの薄さなんじゃないかというペラペラ加減で、妙に体に張り付いている。普通に着用してるだけなのにおへその位置がわかるレベルというわけのわからなさ。女性の体のラインを際立たせようという意図なのかもしれないが、着衣なのに裸同然だと、脱衣させた時の喜びが薄れる。

２・ブラジャーしてるのに乳首が丸わかり
　服を普通に着ているのに、乳首の位置がぷっくりと丸わかり。最初は「女性超人世界だから乳首とか気にしないのでブラジャーを付けていないとかいう設定なのだろうか」と思ったのだが、服を破くと下にはしっかりとブラジャーを付けている。
　さらにおかしいのが、ブラジャー状態になると今度は乳首の位置がわからなくなる。着衣の時は丸わかりだったのに。一体どういう事なんだ？

３・股間周りの描写が気持ち悪い
　ブルマを履いている女性が、一体全体何がどうなっているのか、どう見ても「チンコとキンタマがあるようにしか見えない」というおかしなことになっている。あまりの不自然さにその絵をよくみてみると、どうやらブルマの股間のラインと、股の間から覗いてみえるお尻のブルマによる２つのプリッとした部分が合わさって、チンコとキンタマを形成しているようだった。
　とにかくひどい。

４・とりあえず素っ裸というバリエーションの無さ
　敵はとりあえず素っ裸にされるだけ。「超人女性に襲われる→裸にする」これしかない。もっとシチュエーションに凝れ！　脱がし方を凝れ！

５・そもそも乳の形がヘン
　かなりまっすぐなお椀型とでも言おうか。プルプル感がまったくない。あえてエロくない乳にすることでいやらしさを軽減し、批判を避けようという意図でもあるのだろうか？　だったらこんなテーマの漫画を描くのは即刻やめちまえ！

６・話が無い
　一応主人公には目的があるはずなのだが、その目的のために頑張っている様子がまるでない。いつもダラダラしているだけである。流れで襲ってきた女性を裸にするだけである。人間にランク付けをしている組織があり、その組織が主人公を危険視して刺客を送ってはくるのだが、主人公側からその組織を倒そうとかいう気はまったくないので、話が何もない。何もないから進展も無い。「話が無いならエロを楽しめばいいじゃない」ということかもしれないが、上に散々書いているようにエロが杜撰なのでまったくエロくない。つまり、つまらないのだ！

　主人公につるんでた友人が弟子入り？してMPを習得しようとするくだりはちょっと面白かったのだが、その後またつまらない話に戻ってしまった。エロコメなのに女の子が出ない方が面白いというわけのわからない状態になっているのがムッツリしんけんなのだ。

　私はSWOTの方が好きでした。がんばれよ杉田尚。