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2017年05月03日05:27

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小刀は少年時代の思い出だ

物心ついた小学生一年生で竹ヒゴに紙を貼り付けるグライダーを手にした。
先端が小さな木、両翼がその竹ヒゴで作ったの。
完成には幼子でもそんなに時間がかからない。
右手の親指と人差し指で飛行機の下部を持ち上に飛ばす。
緩やかに飛んでくれる。
自分の手で滑空する楽しさ満喫だ。
私の初体験は、グライダーが風に煽られ川にはまり終わった。
もう半世紀どころか六十年以上も前の話だ。
近所のお兄さんらは肥後の守が持てる。
小学生5年生以上は小刀所持が許されていた時代。
鉛筆削りから、遊びの道具になる。小学校近くの駄菓子屋で釣り針と糸セットを十円で買い、池まで行く間、笹を肥後の守で切り釣竿にする。エサはといえば、湿った地面を掘るとミミズがいる。これも見つけるの上手い下手がでる。で、素早く探せる子は一目置かれる存在だ。やはり植木の根っこあたりにいる。
肥後の守は少年にとって活動範囲が広まるほど憧れとなる。
手に入れたいが、買おうとしたちょっとしたおマセさんにはお店のお婆さんも「大きくなったららね」とニコニコ顔の返事。
やがて待ちに待った五年生に。駄菓子屋では二十円のだ。ピカピカに金属サヤが光ってる。手に取り刃に至ってはなんとも言えない魅力が。
現在の若者の日本刀ブームが何となく理解できそうだ。
仲間内では、飾りの入った立派なのを持ち自慢もでるわさ。刃先が通常の片刃でなく尖った両刃も。学校では禁止。危険性と華美競争防止のため。これまた内緒で見せてもらうとため息が漏れる。で、いつか自分もの気持ちが湧く。
世は、裕ちゃんがデビューし爆発的なブーム真っ最中だった。とりわけ少年や青年の心をつかむ曲があった。
「錆びたナイフ」だ。低音の甘い歌声で「どこのどいつか知らねどもジャックナイフが出てきたよ」に痺れる。
そう、肥後の守から飛び出しナイフに若者が興味があるのだ。
チンピラ不良の喧嘩にナイフが使われる。
ポッケットに忍ばせるのが繁華街の兄ちゃんに定番になりつつあった。
で、警察の取り締まりがぼちぼち始まった。
学校でも、先生から「隣町の中学生が喧嘩相手の腹を刺した」で注意だ。
やがて中学に上がる頃には肥後の守を学校に持っていけなくなった。

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