今日は夕方から月蝕歌劇団の『寺山修司〜過激なる疾走』を観に、ザムザ阿佐ヶ谷まで行く。
しのはら実加さんが出演されているのもあるが、月蝕歌劇団、寺山修司とくれば、これは観に行かずにはいられない。
ちらみに、『寺山修司〜過激なる疾走』は紀伊国屋ホールで二度も上演された作品で、その二回とも観ている。
さて、作品は寺山修司の人生を舞台化した作品である。
母との確執、三島由紀夫へのコンプレックス、死を意識した晩期などが出てくる。
すでに語られているもの、高取英さんの視点で語られている、寺山の人生がいい構成で描かれていた。
それに、寺山の人生を操っていた悪魔が登場したりケレン味の強い演出が、とても月蝕歌劇団らしかった。
それで寺山の人生を悪い方に導く悪魔と戦う集団を天井桟敷劇団員ではなく、少年探偵団にしているのも月蝕歌劇団らしい。
また、役者陣も過去二回よりも良かったりしている。
しのはらさんをはじめ、長く月蝕に所属している女優陣、最近参加している岬花音菜。
彼女達の白熱している演技は寺山というよりも月蝕歌劇団の演劇を見事に成立させている。
そして、その役者達の演技には興奮、感動を与えられた。
また、寺山の人生の悲しさの部分も涙もした。
月蝕の舞台は面白い。でも、興奮し感動し涙したというのはとても久しぶりであった。
そんな芝居の感想を持ち、家に帰るまではその余韻はしばらく続いた。
そして、ふっと思った、もしオイラが寺山修司という人を題材で演出をしたら、どうゆうきりくちで演出をしるのだろうかと。
今回の作品で切り口が全部でという感じがある。
それを見つけるために戯曲と解説ノートを買ってしまった。
感動を与えるだけでなく、刺激も与えられた。
本当、いい舞台を観た。
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