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2017年02月22日18:12

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漫画が生んだポーランド人棋士 

 下記は、2017.2.22 付の【産経抄】です。

                        記

 東欧のポーランドは親日国として知られている。理由を探れば、日露戦争に行き着く。日本は当時ポーランドを支配していたロシアを打ち負かした。それが第一次大戦後の独立につながったといわれる。ワルシャワ大学で日本語教育が始まったのも、1919年と早かった。

 ▼67年から7年間、日本語講師を務めた翻訳家の工藤幸雄さんは、こう書き残す。「ポーランドは、恋情を日本に寄せている。日本がそれに応えていない以上、今のところ、それは片思いの恋に終わっている」(『ワルシャワの七年』)。

 ▼将棋界史上初めて、外国人として女流プロ棋士となったカロリーナ・ステチェンスカさん(25)は、見事恋をかなえた。ワルシャワ生まれのステチェンスカさんは、インターネット対局で腕を磨いてきた。4年前に来日して道場に通い、チャンスをものにした。不正疑惑の騒動を乗り越えようとしている、将棋界にとっても歓迎すべき明るいニュースである。

 ▼ステチェンスカさんが高校生の頃、将棋に興味を持ったきっかけは日本のマンガ「NARUTO」だった。ポーランドの若者の日本語熱が今も高いのは、やはりマンガやアニメの力が大きい。

 ▼昨年、90歳で亡くなった映画監督のアンジェイ・ワイダさんも大変な親日家だった。昭和62年に受賞した「京都賞」の賞金が元になり、南部の古都クラクフに建設されたのが「日本美術・技術センター」である。

 ▼7千点を超える日本の美術品を所蔵し、「マンガ・センター」の愛称で親しまれている。ステチェンスカさんは、プロ棋士としてさらなる高みをめざすとともに、海外での将棋の普及にも意欲を示している。センターで対局姿を披露して、将棋ブームを起こしてもらいたい。

 http://www.sankei.com/column/news/170222/clm1702220003-n1.html
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