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2016年12月11日04:09

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孤独は借金ではない

昨晩、2週間前に60年以上連れ添った奥さんを亡くした隣人に、大家と一緒にあった。

 彼ら夫妻には息子が2人居る。一人は、ロンドン北部の郊外、一人はダブリン。

 Cは91歳。目に見えて痩せていた。ロンドン郊外に住む息子が週に何日か泊まってCの状況を心配しているのかと思ったら、毎日仕事が終わったあとに2時間ほど過ごして自宅に戻っているそうだ。

 Cは、混乱していた。GPから送られてきた手紙を何度も大家に、ほんの数分前に見せたことがなかったかのように、「これが医師から送られ来たんだ」と何度も勧める。「明日は何曜日だったっけ?」と何度も確認してくる。痴呆ではない。奥さんを失い、孤独になった環境に混乱している。

 ちょっと気になって、「夕食は食べたのか?」と尋ねるとまだとのこと。僕たちもまだだったので、一緒に食べようと訊くと、嬉しそうだった。

 簡単に食事が終わってから、心配が倍増してきたので、「家の暖房は平気か?」とか、「GPに相談して高齢者向けの家事サポートを申し込んだのか?」と尋ねると、「自分でできるから、心配しなくていいよ」と何度も自分に言い聞かせるように言う。

 「C、何か助けが必要なら、直ぐに知らせて欲しい。できないことはできないというけど、一人で何でも無理してしようとしないように」。Cは、「なんだか、外へでる気が起きなくて」と。

 Cの状況は孤独の他に、高齢者の健康ということもあるが、孤独から抜け出そう、孤独に耐えられなくて助けを求めて来る人に対して、「それは孤独ポイントという借金が増えること」なんてプレッシャーをかけるのは、この人、本当に「孤独」の危険さを理解しているとは感じられない。

■“たまたまひとりでも大丈夫”と思えれば、世間の目なんて気にならない/月読寺・小池龍之介さん(後編)
(SOLO - 12月05日 12:30)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=245&from=diary&id=4326362
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