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2016年11月24日15:26

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韓国、政権が揺れても防衛は揺るがなかった 海自が誇るイージス艦「ちょうかい」が共同訓練

 下記は、2016.11.23 付の【防衛最前線(97)】です。

                       記

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人で女性実業家の崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入事件で大揺れの韓国だが、そんなことにはお構いなしに韓国海軍は海上自衛隊とともに日米韓共同訓練に参加した。

 訓練が行われたのは11月9、10両日。海自のイージス艦「ちょうかい」、韓国海軍の「世宗大王(セジョンデワン)」、米海軍の「ステザム」の各イージス艦が参加した。弾道ミサイル情報の共有が目的で、敵ミサイルを探知・追跡する手順を確認。平成26年12月に締結された日米韓の情報共有取り決めに基づく訓練だ。

 「ちょうかい」は、6月に初めて行われた日米韓の弾道ミサイル情報共有訓練「パシフィック・ドラゴン」にも参加。世宗大王とともに2回連続で合同訓練に派遣されており、ミサイル防衛(MD)をめぐる日米韓連携に新たな歴史を刻む自衛艦といえる。

 「ちょうかい」は海自が初めて導入したイージス艦「こんごう」型の4番艦。10年に就役した。イージスシステムは複数の敵ミサイルを識別して追尾。日本に向かうミサイルは海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で撃ち落とし、日本のMD態勢の一角を担う。

 ただ、「ちょうかい」が搭載するのは「ベースライン5」と呼ばれるイージスシステムで、弾道ミサイル防衛(BMD)プログラムも旧式の「3・6」。日本全域を守るためには3隻のイージス艦が必要となる。

 防衛省は現在、BMD能力を付与するために改修中の「あたご」型イージス艦2隻と、新造艦2隻の計4隻にイージスシステム「ベースライン9」と「BMDプログラム5・1」を搭載する計画。これにより、2隻で日本列島をカバーできることになる。

 とはいえ、北朝鮮の弾道ミサイルに対処するためにはこれで十分ではない。

 海自のイージス艦は韓国や中国の領海近くに展開だきないため、北朝鮮西岸でミサイルが発射された場合は軌道を捕捉するのが困難となる。北朝鮮が発射に失敗した場合も自衛隊が独自に把握することは難しい。イージス艦のレーダーは水平線の向こう側には届かないためだ。

 海自が韓国海軍のイージス艦と共同訓練を行う意義はここにある。北朝鮮近海に展開する韓国のイージス艦の情報が得られれば、日本のミサイル防衛にも資するというわけだ。

 韓国にも利点はある。北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発を進めており、これが韓国にとっても重大な脅威となっている。ところが、陸軍中心の韓国軍は潜水艦哨戒能力の構築が十分ではなく、評価が高い海自の対潜哨戒機が得た情報が必要となる。

 日韓両国がこうした機密情報をやり取りするためには、情報漏洩を防ぐための手続きを定めた軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結が不可欠。「データのスピードの面などで日韓が直接情報交換したほうがベター」(自衛隊幹部)だが、日韓両国は米国を介した3カ国間取り決めで急場をしのいできた。日韓GSOMIAが24年6月の署名式直前に延期されたためだ。

 しかし、今年に入って北朝鮮は核実験を2回行い、20発以上の弾道ミサイルを発射している。高まる核・ミサイルの脅威に韓国も重い腰を上げざるを得ず、11月14日にはGSOMIAの仮署名にこぎ着けた。

 署名式のキャンセルから4年以上がたち、本来必要な共同訓練も十分にできているとは言い難い。「空白の4年間」を埋めるため、「ちょうかい」など海自イージス艦は韓国軍との連携強化を求められている。(杉本康士)
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 http://www.sankei.com/premium/news/161123/prm1611230013-n1.html
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